初恋波浪警報【笠松幸男】

Unrequited love..27 ページ27

( 笠松side )





放課後、森山の告白が気になって下駄箱で右往左往していた。



クソ、急に告白とかなんだよ、ってかなんで俺に言うんだよ？




「あ、雨…」



一応いつも折りたたみ傘持ってきといてよかった。
もう、帰ろう。




外に出ようとした俺の目にうつったのは…




「……川崎？」


「かさ、まつ…」



川崎は、なぜか泣きそうだった。


なんでだ？森山から告白されたんじゃねぇのかよ？




「かわさ、」


「私帰る。ばいばい」



俺の言葉を遮って帰ろうとした川崎が、本降りの雨を見て立ち止まる。


どうやって帰ろうか迷っている様子の川崎を、不覚にも可愛いと思う自分がいる。





「傘、はいれよ」


「……どうも」




相合傘、とか他のやつなら絶対無理なのに、なんでこいつなら出来るんだろうな。


なんて、よく考えればわかることだ。

俺は、こいつが……







「笠松、もっとこっち来なよ」


「…大丈夫だ」



これ以上近づいたら、心臓がうるせぇのが川崎にもわかるかもしれない。




動こうとしない俺の手を、川崎がぎゅっと掴む。





.





「うわっ、」



それにびっくりした俺は、川崎の手を振り払った。




そんな俺の顔をのぞき込む川崎。


こいつは無意識なのかもしれないけど、かなり距離が近い。





「やめろよ、そういうの」




俺の心臓がもたねぇから。








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新作です!
消すかもしれませんが見て頂けると嬉しいです(*ﾟvﾟ*)

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