第219話ですよー ページ31
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土方「...なんだこれは。お前の愚痴か?」
あ「もとは総悟の始末書ですからね」
ちゃんと書類提出する私だけど、総悟の始末書は心労のあまり私の愚痴をつらつらと書き殴ってしまった。
土方「報告書はいいとして、コッチはやり直しだな」
新しく取り出された、総悟の始末書の紙。
あ「ちゃんと総悟に渡してくださいね。私のところに来ても愚痴しか書けませんよ」
土方「...そのつもりだがな」
まあ、総悟が私のところに自分で持ってくるんだし、アイツのことだ。土方さんが釘をさしてもどこ吹く風だろう。
土方「ところでお前、見合いの話受けるのか」
筆を置いてこちらに向き直る。手元の湯のみを見てるから、私と視線は合っていない。
あ「とっつぁんでも断りきれなかったから、向こうの気が済むように会うだけですよ」
土方「随分消極的だな」
タバコを取り出すニコ中。あれか、お前も近藤さんと同じ思想か。
あ「...だって、」
土方「わざわざこの人斬り集団に、女がいなきゃなんねェ理由もねェ」
あ「...はい」
土方「寧ろ身を引くとしたらいい機会だ。何時だったか言っただろ?
お前が結婚するなら真選組は辞める。
屯所からも出ていく。
だが俺達ァ腐れ縁だから、たまに様子を見に行く。
お前が幸せであることが最重要事項。覚えてるな?」
あ「...はい」
この人はこういう所がある。
私が剣を取ったとき、一番最後まで“女の幸せ”だとかを考えて、渋りに渋った人だ。
隙あらば私を嫁がせようとしているような気がしなくもない。
別に私が
この人は、自分がミツバ姉を振った痛みを思い出しているかのように言うから、どうしても強く反抗できない。
さらに言うと、土方さんは、私を生かしたがるのだ。
手っ取り早いのが、私を真選組から離すこと。
女だから、ミツバ姉の妹だから、仲間だから、大切にされてるのかなーと思うのもあるけど。
その理由の大半はよくわかんなくて、私を生かそうと寧ろコイツ躍起になってると怖く感じたことのある一昔前。
今はそこまででもない。安心したまえ。
と思って安心してたら、今になってまたそれが出てきたと見える。
...なんだよ。皆賛成派かよ。敵だらけじゃねェか。孤立無援。四面楚歌。なんてこったパンナコッタ。助けてジーニー。
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練紅龍(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» 見事に私のやる気を叩き起こしておられます。ありがとうございます!沖田さん……沖田サァン……ご期待にそえるよう精進します! (6月7日 17時) (レス) @page28 id: 0cf84c7016 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - 感想を毎回、すみません。あれ?オチは沖田さん?と考えが変わったところで次。原作沿いみたいなので、続き楽しみに読まさせていただきます。 (6月7日 11時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 和泉梓さん» ありがとうございます...時間作ってちょっとずつ、進めていきたいです...ありがとうございます...! (2020年6月13日 13時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
和泉梓 - 更新待ってます!頑張ってください! (2020年6月5日 11時) (レス) id: 451b0d7f40 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます!ぼちぼち頑張っていこうと思いま...頑張っていきます...! (2019年12月22日 22時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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