第157話ですよー ページ7
*
その日の夕方だった
ミツバ姉の容体が悪化したと連絡を受けたのは
管やらコードやらよくわかんないものがたくさんある部屋に、数人の医者と看護師。そしてミツバ姉。
私達とミツバ姉の間にはガラスもあって。
それ相応の覚悟をしておけ、とか医者に言われて。
駆け寄ってその手を握れないのが悔しいし、眼前に死が迫ったミツバ姉に何もできない自分にイライラする。
なんで銀さんまでここにいるのかわかんないけど。
ねぇ。待ってよ。
明日には転海屋をしょっぴくんだよ。
その後で、ちゃんと、いい人と、幸せを手にして欲しいんだよ。
ミツバ姉が、お姉ちゃんといてじゃなくて、ミツバっていう1人の女性としての幸せを噛み締める顔を見たいんだよ。
...お願いだから、ちょっとだけでいいから、待ってよ...
*
結局翌日の夕方まで 集中治療室の前で呆然としていた。情けない話だが、睡眠なんてとれたもんじゃない。
そしてひとつ。転海屋、倉場当馬が来ない。
婚約者だぞ?そんな大切な人の命が消えてしまうかもしれない時に、顔を見せない。連絡もない。
...知ってる。あの男は、非常にも今日の取り引きを優先したんだ。
このやり場のないドロドロした思い、アンタにぶつけていいよね?クソ場【ピー】馬。
*
夜の帳が降りた頃。
取り引き現場へと辿り着いた
山崎「...え!?Aちゃん!?」
やっぱりアフロのザキの反応で、隣にいた土方さんも振り返る
土方「何しに来た」
あ「何って...土方さんと同じじゃないですか?」
土方さんが私から目をそらす
山崎「なんでAちゃんまで来ちゃうかな!?アンタ達の居るべき場所はここじゃないでしょ!」
土方「フン。俺が薄情だとでも言うつもりか。そうでもねーだろう。
てめーの嫁さんが死にかけてるってのに、こんなところで商売に勤しんでいる旦那もいるってんだからよォ」
いつも以上に怖い顔の土方さん。
そうやって、不器用なのは私達真選組皆なのかもしれない。
山崎「土方さ...」
土方「山崎。お前この件誰にも他言しちゃいめーな」
山崎「...ハ...ハイ」
土方「知ってんのは 隊内じゃ俺とお前らだけだな」
山崎「ハイ」
土方「んじゃ、引き続きこの件は極秘扱いで頼むぜ」
...総悟を思って、ですか。
山崎「副長!!アンタまさか...副長ォォォ!!」
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練紅龍(プロフ) - めぐぽん(*´・∀・)さん» こんにちは。幼馴染たちと新参者たち(敵)どいつもこいつも腐れ縁やら因縁やらでつながれてます。ちゃんとそこまで書けるよう頑張ります……! (6月7日 17時) (レス) @page17 id: 0cf84c7016 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - こんばんは。んー、武州組は兄弟って感じだからオチは高杉さんかカムイなのかな?なんて、また次を楽しみに今日は終わります。 (6月7日 2時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 焦凍さん» ありがとうございます!励みになります...遅筆ですが頑張ります! (2021年10月11日 8時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
焦凍 - めちゃくちゃ面白かったです!続きも楽しみにしています!! (2021年8月21日 2時) (レス) id: 427116d3c5 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - みくるさん» やーありがとうございますー!コメントが燃料補給です...w今から書きますd (2019年2月7日 20時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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