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トントン…
ノックの音がする。
相手はわかっている。
だから開けないのだ。
「マリー?その…本当に悪いと思ってるんス。だから…もう一回だけ…」
セトだ。
まぁ、わかっていたけど………
私はあえて聞こえないふりをした。
トントン…トントン…
何度もノックされる。
「………俺。マリーのこと初めて会った時からすごくきになって…吸血鬼は人間を餌に生きていく。これが掟。でも俺は、マリーを……
そんな風に餌にしようだなんて思ってないッス。だって俺は…………マリーのことが…」
ドキッとした。
セトが…私に思いをよせている?
本当に?
騙したり、しない?
キドやシンタローたちをケガさせない?
とにかくセトと話し合いたかった。
沢山の疑問が頭に浮かぶ。
「セト。」
私は呼ぶ。
好きになった人の名前を…
私の…………………………………
初恋の人の。
「入って…いいよ。」
「!! はいッス!」
元気よく嬉しそうな声が帰ってきた。
「私…吸血鬼は嫌いなの。
私のお父さんとお母さんはね?
昔…吸血鬼に殺されたの…………………
私を…私なんかを庇って…
吸血鬼は嫌い…。
私の大切な家族を殺した仇だから。
でも………どう頑張ったって…………セトの事
………忘れなれないよ…」
涙がポロポロ出てくる。
こんなに悲しいのに………
こんなに吸血鬼なんか嫌いなのに…
どうしても…嫌いになんかなれなかった。
私、やっと気づいたんだ。
私は。
この人が大好きなんだ…
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Miya(プロフ) - 必ず見つけ出してやるっ………! (2019年8月26日 19時) (レス) id: 41dfdc021b (このIDを非表示/違反報告)
カノキド - また、お願いします! (2016年4月26日 22時) (レス) id: 3aca96a840 (このIDを非表示/違反報告)
mirry - お・・・終わり・・・?嘘でしょ。仕方ない。受け入れよう。これが定めか。 (2016年2月11日 10時) (レス) id: 77264d333c (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - 了解です…。ですが、今後とも大人小説の方でもどこでも検索します!! そして、影ながらおささえしたいと思います! 占いツクールで足を洗ったとしても、また別の所で頑張ってください!! いつまでも追いかけて参ります! では…。 (2015年9月21日 21時) (レス) id: dbfe548719 (このIDを非表示/違反報告)
美里です! - ですです☆楽しんで見てます♪ゆめゆめさん、説得頑張って下さいね! (2015年7月23日 21時) (レス) id: c50387f444 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめゆめ | 作成日時:2015年1月4日 15時