愛されマネ ◇ Ａ 【 短編 】

遠征合宿! : 番外編2 ページ9

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｢裏切りかよ。..ってA？｣




ふと下を見ると地べたに座り込んで
泣きながら俺と御幸の足にしがみつくA。




A｢ばか゛ぁぁぁ、御幸のばか゛ぁぁ゛っっ｣





子供のように声を出して泣きじゃくるAが
可愛くてつい笑ってしまう。





御幸｢悪かったA、ほらまだ道あるし進むぞ｣




なんて御幸が手を差し伸べても首を振るA。




A｢....許さない。..腰抜けて歩けないし。グスッ...｣




本当の子供のように泣き止まないAに
｢しょーがねえなー｣なんて言って
Aの目の前に来てしゃがんで背中を差し出すとあっさり
上に乗っかるA。




｢重ｯ...｣




って立ち上がった時に言ったら
泣きながら背中を何度も叩くA。
そのくらいの元気はあるんじゃねーか。




なんて思いながらも来た道を戻ると
異様な程の悲鳴にびっくりした皆が戻ってきた。




純｢なんだなんだ？！..ってAじゃねえか。何でこんなに泣いてんだよ｣




御幸｢ちょっと驚かそうと思ったら泣かせちゃいました｣




亮介｢..御幸小学生じゃないんだから。吉岡は泣きすぎ。｣



と言って亮さんはAの頭をわしゃわしゃと撫でる。



相変わらずAは泣き止まないけど
静かになったと思ったら
いつの間にか俺の背中で寝てやがる。



純｢赤ちゃんかよ｣



なんて言って笑うと純さんも頭をぽんぽんと
撫でてから｢遅いから戻んぞー｣と先に戻っていた。



それに続いて部員も戻っていく。



俺は寝たままのAを背負って
部屋まで送り自分の部屋に戻る。




重いなんて言ったけど
正直軽すぎてびっくりした。



気が強くてうるさくて元気なAでも
女の子なんだな、と思うと
ちょっとおかしくて笑ってしまう。




｢あ〜あ、災難だぜ。Aのせいで肩こった〜｣




なんて言いながらベッドにダイブしたけど

なかなか寝付けなくて素振りをしようと

部屋に置いてあるバットを

手に持って部屋を出た。




｢御幸、お前も少しは反省しろよ｣





御幸｢いや、結構してるんだけど｣






【遠征合宿! : 終わり】




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