愛されマネ ◇ Ａ 【 短編 】

愛されマネ! : 1 ページ48

_





.





｢ あっつ〜 .. 本当にここであってんのかな ｣



今日は1人で買い出しに
前に先輩達ときた大型ショッピングセンターに遥々やって来た。


紙に 買わなきゃいけない物 が
ずらーっと書いてあるのを見て不安になる




｢ 普通女子にこんな頼むかっつーの！ ｣




とりあえずスポーツセンターに寄って
テーピングとかもう少しできれそうな
ドリンクの粉を多めに籠に入れて店の中を何周か歩く。




｢ う゛っ..これだけで既に重い ｣



まだ半分位しか買ってないのに袋は両手に2つずつ。

店員さんが気を利かせてほかの所に回る間に
袋を置いていいよ と言ってくれたのでお言葉に甘えて手ぶらのままほかの店を回る。




メモに汚い字で後から書き足したであろう先輩達の買い損ねた漫画の新刊やら

お菓子、プリンにアイドルのＣＤ。




私はパシリか。と心の中で突っ込みながらも
メモに書いてあるもの全部を買い終え、

置いててもらった袋も取りに行って店を出た。





さすがに片手に３袋ずつ持って歩く人は居ないから
周りの目線が痛い。



早く帰ろうと思って早足で歩くけど
荷物が重いから20メートルに一度は立ち止まる。



やっと駅に着いて切符を買おうと財布を出すと
中身はからっぽだ。正確に言うと27円。


嘘でしょ...でもこれは完全に私のミスだ。
交通費は自分でって言われたから
その分だけ入れてきたけどショッピングセンターには
誘惑するものが多すぎて31のアイスをトリプルで食べたのだ。




帰る手段は歩くしかないから
溜め息をついて日が落ちて暗くなった道を歩き出す。





.






｢ ちょっと待って....ここどこ ｣



辺りを見回しても全く来た事のない場所で
周りは暗いし荷物は重いし、携帯の充電は
地図アプリを使ってたら切れちゃったし
不運続きで涙が出そうになるのを咄嗟に堪らえる。




一人でショッピングセンターに行くから
ジャージもおかしいと思って最近買った新しい靴を履いてきたのも悪くて 靴ズレで脚から血が出てるし



私って、とことんついてない。






.






_

愛されマネ! : 2→←3年生 × 貴方! : 4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す