愛されマネ ◇ Ａ 【 短編 】

エイプリルフール! : 2 ページ42

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何が起きているのかが分からない。

亮さんといい御幸といい..

それでもここで立ち尽くしてる訳にも行かないから
とりあえず部活に行くことにしたけど


おかしいのは亮さんと御幸だけではない。



部活中にミスしていつもは怒鳴ったり
してくる純さんが優しい。気にすんなって笑ってた。


ゾノも関西弁な筈なのに標準語だし



やっと部活が終わって帰ろうとした時には
哲さんなんていきなり壁ドンしてきたかと思えば
｢ お疲れ様 ｣なんて普通に言えばいいことを。




｢ さすがにここまで来ると笑えるんだけど.. ｣



エイプリルフールだから と
そう心に言い聞かせても 告白をしてきた亮さんや御幸の本気の目が
私の頭から離れなくて 嘘か本当か分からない。
純さんたちを抜いて。



夕食を食べに行けば
みんなオカズを分けてくれたり(多すぎて全部倉持に押し付けたけど)、
疲れただろ？マッサージしてやるよ とあの純さんが！私に！マッサージを！もはや別人すぎて気持ち悪い！



というかもはやこれが本来の姿なんじゃないかと
幻覚を覚える始末。

私にだけ普段冷たくあしらってパシリにしたり
関節技かけたり、
きっと｢ 今 ｣の状況が当たり前の光景なんだ、と。




と 開き直って
ちょっとだけ調子乗った私はその日 女王様気分だった。





.


　


なんて次の日の朝には現実を突き付けられるだけだけど。




倉持｢ ﾋｬﾊ!昨日はどーでしたかお嬢様 ｣



純｢ お前にマッサージするくらいなら裸で校庭一周するほうがマシだな ｣



亮介｢ 昨日調子乗りすぎ ｣



ゾノ｢ 標準語は難しすぎて大変やったわ ｣



御幸｢ 俺は胸が無い人には興味ねーから安心しろ ｣





｢ さすがに気付いてましたけど昨日と態度変わりすぎですよね ｣




亮さんと御幸の告白ももちろん嘘だったわけだけど。
まあそんなの分かりきってたことだがドキドキしたことは本当だ。




｢ まあ純さんが優しくなるなんて有り得ないですもんね ｣

なんて溜め息をついたら叩かれた。


亮さんにも壁ドンイケてましたよなんて言ったら褒めてるだけなのに頭にチョップされたし..



元の日常に戻ったけど
やっぱりこれが私が所属している野球部なわけで。

青道高校野球部はこうでなくっちゃ！




.





倉持｢ ほんとお前ってMだな ｣



｢ 慣れって怖いものだよ ｣




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【 エイプリルフール! : 終わり 】



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