体育館倉庫で : 2 ページ38
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「 ..さっむい 」
あれからどの位経ったのだろうか
本格的な夜の寒さに、
部活で来ているジャージだけではさすがに耐えられない。
なんとか両手で腕を擦りながら寒さをしのごうとしたけど..
「 わっ..!い、いきなり何?! 」
この状況は.....
倉持「 .... 馬鹿、うるさい。 寒いんなら大人しくしてろよ 」
後ろから倉持に抱きしめられている私の この心臓の鼓動は、きっと倉持にも伝わっているだろう。
寒い私を暖めるために抱きしめる倉持
って分かってても少しは意識してしまう。
「 ねえ、倉持好きな人とかいないの 」
倉持「 は?...何だよいきなり 」
「 いや 倉持って意外とモテるしさ...意外と 」
倉持「 何で2回言ったんだよ !
...お前だよ。 」
「 ...えッうそ?!? 」
倉持「 う そ ♡ 」
バッと離れて倉持を見つめる私に
そう言ってにやっと笑う倉持。
「 ..殴っていい? 」
倉持「 ヒャハ もう殴ってんだろ 」
不覚にもドキッときた私に対しても
一瞬でもかっこいいと思わせた倉持に対しても腹が立って、倉持の肩を軽くパンチする。
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倉持side
倉持「 ...ま、そのうち言うわ 」
「 ..何を? 」
倉持「 好きな人。知りたいんじゃねーの 」
「 いや..まあ ..うん 」
きっと今言ったら、伝えたら駄目な気がする。
Aとは1年の時からいつも御幸と3人で居る。
もう今になっては居て当たり前の存在だ。
馬鹿で口悪くて..鈍感だけど
きっと皆Aが好きだと思う。いや、恋愛感情とかじゃなくて。
周りが良く見えてて人一倍頑張ってて
顔が可愛いとかは関係なくきっと中身で皆が寄ってくるんだろーな。
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警備員「 おーい!誰かいるのか? 」
あの後、話を変えて部活の話とか他愛もない会話をしてたら見回りしている警備員が声に気付いて鍵を開けてくれた。
2人で歩く療までの道は真っ暗で、ただ月の明かりだけを頼りに歩く。
倉持「 ヒャハ!ほんと暗い所苦手だよな〜お前 」
「 し、仕方ないでしょ怖いんだから ! 」
腕にガッチリ回すAの手は震えていてこんな奴でも女子なんだな〜って可愛く思えた。
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Aを部屋まで送りドアを閉めてドアを背に座る。
顔を上げて 真っ暗な空にあちこちに見える星は まるで俺の心を見透かすように静かに輝いていた。
【 体育館倉庫で : 終わり 】
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⇒ S .(プロフ) - 旅猫。さん» 最高なお話なんてそんなそんな..!(; ;)有難うございます(;o;)頑張りますっ!!! (2015年5月9日 15時) (レス) id: 837ff0b239 (このIDを非表示/違反報告)
⇒ S .(プロフ) - もち☆もっちー先輩さん» 有難うございます(; ;)(; ;)待っててくれる方がいるなんて幸せです(; ;)(; ;) (2015年5月9日 15時) (レス) id: 837ff0b239 (このIDを非表示/違反報告)
⇒ S .(プロフ) - 甘納豆さん» 有難うございます(; ;)(; ;)昨日更新するとかいっときながら今になっちゃいましたがこれから更新頑張ります!!(´。・ω・。`)◎*! (2015年5月9日 15時) (レス) id: 837ff0b239 (このIDを非表示/違反報告)
旅猫。 - こんなに最高なお話がまだまだ読めるなんて感激です(*^^*)頑張ってくださいq(^-^q) (2015年5月8日 22時) (レス) id: 20011251d0 (このIDを非表示/違反報告)
もち☆もっちー先輩(プロフ) - 続編待ってます (2015年5月8日 22時) (レス) id: 1fc1947722 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:⇒ S . | 作成日時:2015年4月27日 18時