愛されマネ ◇ Ａ 【 短編 】

授業中! : 2Bにて ページ36

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先生｢ で、この活用形は連用形で、活用の〜... ｣



｢ ...... ｣



金曜日の６時間目に何で古典にしたんですか
時間割り作った人恨んでも良いですか


窓側の後ろから２列目。
教室は3階でまあまあ眺めも良い。
窓の外から吹く風は生暖かく、それが更に眠気を誘う。



.



あと３０分もあるし...
そろそろ眠気がピークに達したころ
斜め後ろの御幸が小さい声で私の名前を呼ぶ。



｢ 何〜？ ｣


御幸｢ 何〜？じゃねえよ お前当たってんぞ ｣


そういって先生を指さす御幸に
疑いながらも黒板の方を見たらこっちを見て解答を待ってるようだ。



｢ えっと..ねえ倉持！今どこやってるの？ ｣



とりあえず席を立って隣で面白そうに笑ってる倉持に聞くけど
教科書すら開いてないし聞いた私が馬鹿だった。



先生｢ はあ..もういい 座りなさい ｣


｢ す すいません.. ｣



クラスメイトの何人かｸｽｸｽ笑う声が聞こえる。
もちろん倉持と御幸も含め。



.



あれから１０分。まだ２０分も残ってる。

こんな時間が流れるの遅かったっけ..
なんて外を眺めながら風に当たってると
いつの間にか夢の中に入ってしまったみたいで。



キーンコーンカーンコーン...



倉持｢ おいA起きろよ！練習いくぞ ｣



御幸｢ お前帰りのSHRまで熟睡だし先生怒ってたぞ ｣



｢ ..え、今放課後？！ ｣



ガタッと起き上がれば周りの皆は掃除を終えて
それぞれの部活に向かって行く。


｢ 何で起こしてくんなかったの ｣



倉持｢ ﾋｬﾊﾊ! こんな顔で寝てるお前を誰が起こすんだよ！ ｣



そう言って携帯の画面を差し出す倉持に隣で腹を抱えて笑う御幸。



｢ うわ！！！！何この寝顔誰だよ... ｣



御幸｢ お前だよ ｣



我ながらひどい寝顔をクラスメイトに晒してしまったらしい。
前に倉持が言ってた白目剥いてるって本当だったんだ..


｢ 何で起こしてくれないの！？もう恥だ..これから学校行けない ｣


なんて机に突っ伏したら頭を軽く叩かれ、
腕を引っ張って起こされる。



倉持｢ 顔が可愛くても寝顔が可愛くなきゃね〜 ｣


御幸｢ 多分これでお前のこと気になってた奴何人か引いただろうな ｣


｢ ...少しは励ましの言葉とか無いの ｣



.




亮介｢ 白目、ほんとにすごかったね ｣


クリス｢ 少しくらい気をつけたらどうだ ｣


倉持が皆に送った写真はこの先一生の笑いのネタとなった。


｢ ..倉持許さない ｣


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