記憶の忘却# ページ19
七鬼side
「諸君!今日で泊まりは終了だ!」
若武の演説のような言葉に、上杉げんなり
「では、今日の夜の時間は空いてるか?」
今日の夜?
「俺は空いてる」
真っ先に言ったのは、もちろん俺
「ぼ、僕も」
続いて小塚も
「私も空いてるよ」
立花が綺麗な声を響かせる
「あれ?アーヤはクリスマス家族で過ごすんじゃなかったの?」
黒木が瞳に探るような光を輝かせる
「明日はお兄ちゃん合宿で、パパ達はショッピングに出かけるから、」
立花は一度時計を見て、
「いつもの秀明が終わる時刻までなら大丈夫なんだ」
黒木はそっか、と呟いてさっきの光を消した
「俺も、大丈夫」
黒木は雰囲気を変えるように微笑んだ
「俺も空いてるけど、若武何しようとしてんの?」
美門はからかうような光を浮かべた
「それは集まってからのお楽しみだ!と、いう訳で上杉は強制参加な」
上杉はチッと舌打ちをし、仕方なさそうに頷いた
「一旦荷物を置いて、7時に駅集合!では、解散!」
若武が解散宣言をして、ぞろぞろと皆自分の荷物を持って書斎を出た
#
時は過ぎ、集合5分前
7時のキッカリ5分前に着いたのに、駅には上杉と黒木が既にいた
「よっ!早いな、2人共」
片手を上げて、挨拶をする
と言っても、今日で会うの2度目なんだけど
「・・・七鬼には話しても良いんじゃね?」
「そうだな」
なんか、上杉と黒木が意味深な事言ってるんですけど
「最近たち・・・」
上杉がそう切り出した時だった
「あれ?上杉君と黒木君、それに忍だ」
パタパタと立花が駆け寄って来た
「立花、早かったな」
「うん、今日ぐらいは早く来ようと思って」
立花は、俺達を見回して苦笑した
「でも、やっぱり一番は無理か」
少し立花と話していたら、美門と小塚、最後に若武が来て電車に乗った
電車の中で、上杉と黒木の様子がおかしかったのを思い出して聞いてみる
「上杉、さっき何を話そうとしてたんだ?」
上杉は左右に目を泳がせて、黒木の方を見る
黒木はその視線を受け取って、首を横に振った
「・・・いや、何でもない」
上杉のこの言葉を聞いて、
はぁ、変なの
としか思えなかった
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けい - 更新頑張って! (12月3日 21時) (レス) @page25 id: df4e5119e7 (このIDを非表示/違反報告)
天奏 - なーさん、あおいさん、candyさん、読んでくれてありがとうございます。続編の彼方の春星は、現在大幅に修正を入れています。近々全体に公開予定ですので、しばしお待ち下さい。 (2020年5月28日 21時) (レス) id: ef1cf094cc (このIDを非表示/違反報告)
天奏 - かよさん» ありがとうございます! (2020年5月28日 20時) (レス) id: ef1cf094cc (このIDを非表示/違反報告)
candy - 天奏さん、とっても面白かったです!!続編も見たいので、もし宜しければ観覧パス教えていただけませんか? (2020年5月24日 9時) (レス) id: 6b72a2ad5a (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - すごく面白かったです! 私、天奏さんの作品大好きなんです! なんですけど、この小説の続編が見れないんですよね。 良ければ、観覧パスワード、教えていただけますか? よろしくお願いいたします。 (2020年5月12日 13時) (レス) id: 331ddf8f4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天奏 | 作成日時:2019年6月24日 21時