６ ※一十木音也side ページ6
俺はすぐに一十木音也であることを言おうとも思ったが、Aちゃんが俺の事を覚えているか不安で言えなかった。
音也「こんな夜に泣いてるなんてどしたの？」
A「いや、、その、、」
音也「俺でよかったら話聞くよ？」
A「(なんか安心する…)あの私、今部活での練習が上手くいってなくて…」
音也「うん」
A「同い年で私だけ初心者だから周りはみんな上手で…みんなはいつもすごいって褒めてくれて、優しくしてくれるけど、私はいつも申し訳ない気持ちになっちゃて…」
音也「そっか、君は一人で沢山頑張ってきたんだね。その頑張りを見てるから皆も君を認めてるんじゃないかな？」
A「でもっ…！」
音也「頑張ってるのは間違いじゃないよ。だから自信もっていいんだよ？」
そうして俺は自分のことを名乗れないままでいた。
A「身の知らずの人の話聞いてくれてありがとうございます！ あなたといるとなんか凄く落ち着きます！ 昔仲の良かった近所のお兄ちゃんを思い出しました笑」
音也「////」
A「そのお兄ちゃんはいつも明るい笑顔で私を照らしてくれていて、もう何年も会えてないけど、今でもずっと私を支えてくれているんです。きっと今もどこかできらきら輝くアイドルになるために頑張ってると思います！」
音也「そうだね…！ きっと頑張ってるよ！」
A「だから私も頑張らなきゃなんです！いつかお兄ちゃんに会えた時に胸を張って会えるように！！」
そんなこと言われたらますます自分の正体を明かすわけにはいかないな笑
いつか有名なアイドルになって、Aちゃんに気づいてもらうまで…！
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作者名：きのこ | 作成日時：2022年10月1日 0時
