Game2 ページ3
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私達の前に止まったバスは、想像していたよりも大きかった。クラスの人数32人は余裕ってぐらい。
すると、中から一人のおじいさんらしき人が出てきた。
「朝ヶ原高校28HRの皆さんですよね? バスにお乗りください」
帽子を深く被って、上下黒のスーツ。
何だか、怪しい感じ。
まわりを見渡すと、みんな既にバスに乗り始めていた。
みんな、行動が早いなあ……。
「……乗らない方がいい。このバスには……」
えっ、今の誰?
クラスの誰かか、それとも……。
「Aー! 何ぼうっと突っ立ってんの!
さっさと乗らないとおいてくよー!」
「えっ、ちょっ、待ってよー!」
和香に急かされ、慌ててバスに乗り込んだ。
――今バスに乗りさえしなければ、
こんなことに巻き込まれずに済んだのに。
*
「ゲッ! ババ引いちまった……」
「ってか、自分でババ引いたって宣告してるし!」
「これさー、最新機種なんだけど……」
「おぉー、めっちゃ可愛い!」
男子はトランプ、女子は喋るのに夢中。
そんな中、私は……。
「こらっ、バスん中で本読まない!」
「えっ、今から読むとこだったのに……」
和香に限らずだけど、このクラスの女子は元気な子が多い。
……私のような、一部例外もいるけど。
「Aちゃんって、どんな服も似合いそうだよね!」
「いや、そんなことないけど……」
手をブンブンと振り回しながら「ホントだってー!」と言っているのは松岡美咲さん。その隣で頷いているのは北沢遥さん。
どちらも今年初めて同じクラスになった子で、ファッションに関してとにかく詳しいらしい。
「美咲の言う通りだって。Aちゃん、背も高くてスラッとしてるし!」
「は、はぁ……」
あまりそういうのを言われたことがないから、どう答えればいいかが私にはわからない。
「みんな、そういうのはほどほどに。Aも困ってるからさ」
「ごめーん、和香」
と言いながら、さっき話しかけてくれた……遠藤七瀬さんは「じゃ、また後で色々話そう!」と言って他の子と話し始めた。
「ありがとう、和香」
「どうってことないって!」
和香がそう言った瞬間――
突然、目の前が真っ暗になった。
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革ベルト
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あずきいろ
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初音(プロフ) - はっせー!!さん» ありがとうございます! part2もよろしくお願いします! (2014年2月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 174110c2f5 (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - 瑠蚪くんさん» 頑張りますね……! (2014年2月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 174110c2f5 (このIDを非表示/違反報告)
はっせー!!(プロフ) - 凄く面白いです!更新頑張って下さい!(`・ω・´)なんか、長谷川さんも応援したい(´д`)でも、主人公ちゃん頑張れ!(`・ω・´) (2014年2月27日 23時) (レス) id: ac4e363c4e (このIDを非表示/違反報告)
瑠蚪くん(プロフ) - 初音さん» 期待してるわよ…! (2014年2月25日 17時) (携帯から) (レス) id: efa81bc901 (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - 口重反省さん» 主人公頑張ると……思います! (2014年2月24日 22時) (携帯から) (レス) id: 174110c2f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:初音 | 作成日時:2014年2月2日 23時