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45(碧色) ページ38

目を開けるとそこにはホープたんとユナンがいた

ホープたんは息も絶え絶えと言う様子で寝ている

ユナンは心配そうに視線をホープたんと私の間で泳がせていた

ホープたんが助けてくれたんだなあ

そう理解したところでユナンの方を見る

「ユナン」

「…ん?」

「私とアラジンとホープたん、3人担げる?」

それは少し難しいよと首を振る

「なんでさー!あんなに沢山ご飯担いでたじゃん!」

「あれは重力魔法を使ったからできたんだよ。残念だけどここでは難しいかな…」

うーん、どうしようか

ホープたんから貰った魔力は動き回ればまた染み出て尽きてしまうし、かと言ってここでじっとしてたらどうしようもないし…

「そう言えばジュダルとイーたん、それからティトスとクレアは?」

「さあ…」

「おい」

あの人達も迷子なのか
もしくはこの人たちも迷子なのか

森から出るのは今日はほぼ不可能
ならとにかく休む場所の確保だけでもしたい
霧が晴れたら出ればいい

「ユナン」

「なに?」

「私とホープたんとアラジンは此処で待ってるから、ちょっと1人でパシって来てくれない?休めそうな霧のない場所」

「僕をパシリにしようなんて、ひどいよ……でもそうだね、すぐ戻ってくるから待ってて」

ユナンは快く休める場所を探しに行ってくれた
_____

「ただいま」

本当にすぐに戻ってきたユナン
ホープたんが死んだり私がまた息も絶え絶えになってそうで恐かったからすごく早く走ってきたと言っている

女子かよ!!!とまた乱心していると、ユナンはそれをスルーして話し始めた

「ここから少し言ったところに館があったよ。建物の中なら霧も入ってこないだろうしそこで休ませてもらおう。灯がついていたから多分人は居るけど…」

「頼んで入れてもらえばよし!さあ早く行こう!私はアラジンを抱くからユナンはホープたんを抱いて!」

「その言い方はちょっとどうかと思うよシオン…さあ、こっちだよ」

「ん?きみも来るの?」

館へ向けて歩こうとする私の足元にはあのうさちゃん
ぴょんぴょん跳ねてついてくる姿が愛らしかった
____

「別に構わねーよ?好きなだけ休んでいけ!にしても情ねーなあ…そんなにボロボロになっちまってよー」

誰もが見惚れる気の強そうな綺麗な顔に誰もが羨むナイスバディ、燃えるように赤い真っ直ぐで長い髪
髪と同じく真っ赤なドレスを身につけた美女は、私達を快く館に招き入れてくれた

どうやらこの人が館の主らしいけど…

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作者名:緑茶餅と碧色 x他1人 | 作成日時:2017年7月17日 20時

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