37(緑茶餅) ページ24
そう言えばなんやかんやでホープは自分の部屋が無かった。
けれどホープは首を振り
"また出掛けるから今夜もいない"
って言う感じの眼差し送って、また出かけた。
その後にアラジンは着いて行ったけど。
そしてなんでか激おこプンプンのジュダルさんがいた。
「……いい加減人の話を…」
「大丈夫ですよ〜!もしもの時の為のブラックジュダルさんでしょー?」
「誰がブラックジュダルだ!!!」
「えー?違いました?」
などと話を逸らし、僕は机の上にメモを置いといた。
"今夜は帰りません。明日もどうか分かりませんので探さないでしょうが探さないで下さい"
と、置いて館から出た。
ジュダルさんは勿論置いといた。
______
ティナさんのいる村に着く。
そこは死体がまだ処理されておらず、そのままになっているらしい。
「…ティナさん?」
「………あら、ディスベアー様でしたか。どうかされましたか?」
死体を見つめていたティナさんは僕の気配に気がついた。
「…あの、聞きたいことがあるんです…」
「………曖昧な記憶の過去を全て思い出したいのですか?」
「……………………はい」
きっとホープは教えてくれない。
だからここで知って、全てを終わらせて、始めたい。
「………………仕方ないですね…」
そう言って杖を持ち、振りかざす。
「……プラエテリトゥム(過去写)」
記憶が僕の中に流れ込んできた。
____________
「………おねいさん…あの6人とはもう住まないつもりなの?」
「…………………」
海の上で大きな船はゆらゆらと動く。
「…そうだね、おねいさんは今、喋ることが不可能なんだもんね」
「…………………」
何も言わずに、ただ海の向こうを見ていた。
"ディスベアー、僕はいつでもディスベアーの味方ですよ"
頭の中にその言葉は残る。
昔を…思い出す。
___________
昔は僕が「ディスベアー」
ディスベアーは「ホープ」だった。
不運はいつも僕にかかってた。
でも「ホープ」はいつも僕を守ってくれて、そして希望を誰よりも持っていた。
でも、ある日
父は亡くなった。
あの時「ホープ」は、希望を見失った。
尊敬する父が亡くなり、
何もかも捨ててしまいそうになった「ホープ」の記憶を、僕は消した。
「ホープ」自身の事を…。
いや、全てを消した。
そして名前を変えたの。
「………………あなたは誰?」
「…僕はホープ。貴方はディスベアー…。貴方はここで倒れてたんだ。
良かったら私と行かない?」
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:緑茶餅と碧色 x他1人 | 作成日時:2017年7月17日 20時