36(緑茶餅) ページ22
「あぁ…皆さん来ましたね」
僕は何も喋らない。
首に包帯を巻かれ、ただ息をしていた。
どうやらディスベアーは中傷、その他4人は何とか軽傷か無傷の人達だった。
少し、安心した。
「…ねぇ、その子誰?」
クレアは言った
「私はティナ、貴女方御二方の村からやって参りました。今回は暫くの間、「ホープ様の声の代わり」としてここにいさせてもらっています。
憎き女との戦いでホープ様は暫くの間、声を失ってしまいました。
時間が経てば声も戻り、過去のように話せるでしょう。」
ティナは冷静になりながらそう答えた
「暫くの間貴方達には休息を与えたいのですが、そういう訳にも行かなくなりましたので…」
「…どういう事だよ」
少しキレ気味のジュダルは言った
「大体お前は誰なんだよ!!いきなり現れやがって!!それで暫くはここに居る?許可がねぇのにそんなこと言ってんじゃねえ!!!」
「…だ、そうですよ。ホープ様、いや…ディスベアー様と、言った方が宜しかったでしょうか?」
僕は立ち上がり、ティナの首に刃を向ける。
「…冗談です。ですからお収め下さい。」
"次に言った時は必ず殺す"
そういう眼差しを送った後、ティナは参ったと言った表情をし
僕の父の研究の事、村の地下にみつかった人工的に創られた魔法道具の事、青いリボンの事…
それらを全てティナは話した。
「…それが…どういう意味を持つというの?」
シオンは真剣な顔をしていた。
「もしかしたら、あの女はまだ何かあの村に隠しているかもしれないと言うことです。
その鍵となるものがこちらの「アスラ」というホーディス様達の義理の父親が遺した形見です。
これの解き方をディスベアー様が知っていらっしゃるので、丁度八人ですし、その村の秘密を握る「鍵」とやらを解いて貰いましょうかと。」
何故ティナは幼いのにこんなにも大人びているんだろう。
そして喋る量の多さ。
「……それは、いいんだけどさ。
僕達は今はやっぱり、休みたいんだ」
「…まぁ色々あったからね……僕達は所詮人間だし、皆には体を壊して欲しくないね」
アラジンとティトスはそう言った。
「………!」
どうやらティナは驚いた様だ。
当たり前だろう。人間は機械ではない。
「………えぇ、それもそうですよね……では落ち着いた頃に、よろしくお願いしますね。私はあの村に戻りますから…」
「…もう、行くんですか?」
そういったのはディスベアーだった
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作者名:緑茶餅と碧色 x他1人 | 作成日時:2017年7月17日 20時