人の家に上がるのってテンション上がる ページ9
団子を食べて満足したのか、ノリノリで一通り案内をしてくれた。見た限り悪い人ではないんだろうけど、物に釣られて騙されてたりしてそう。ちょっと心配。
「…そういえば、万事屋さんはどこに住んでいるんですか?」
かぶき町の知り合いは今のところ万事屋さんただ一人。もしもの時に居場所を知らないのは心細いので聞いてみる。
「部屋散らかってるし、バカみたいにでかい犬と凶暴なチャイナ娘がいるけど、大丈夫?」
「もちろん!」
家にお邪魔する前提で話をされていたことにすら気づけず、脊髄反射で返事をしてしまった。まあ犬なんて大きければ大きいほどいいですからね。もふもふ万歳。
チャイナ娘は彼女さんか妹さんかな?それとも、万事屋さんの帰りを待ってる誰かなのかしら。にしても凶暴って、どんな女の子なんだろう。
わくわくと期待しつつ、万事屋さんのお宅へ向かう。ついでに部屋の掃除もしてあげようかな。
・
「いやほんと引かないでね、まじで汚いしゲロインと童貞眼鏡しかいないからね、後悔しても遅いから!!」
万事屋銀ちゃんと書かれた看板のある家。すでに階段を上ってもう扉の前なんだけど、さっきからずっとこんな調子だ。もしかして…ヘタレ?
「大丈夫ですよ、お邪魔します」
カラカラと引き戸を開くと、猛ダッシュで青い目をしたチャイナ風の女の子がやって来た。
「ぎ、銀ちゃん…、朝帰りして女の子連れ込むなんて…!私、そんな子に育てた覚えはないネ!」
「そーか、俺もお前に育てられた覚えはねぇよ」
「神楽ちゃん、そんなのいいから掃除してよ…って、銀さん!誰ですかその人!!」
チャイナ娘と言われてた女の子は神楽ちゃん、で合ってそうだ。突っ込んでいる眼鏡くんが童貞眼鏡とかいう不名誉なあだ名をつけられてる子かな?どちらにしても展開が早すぎて頭が追いつかない。
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作者名:ぴ! | 作者ホームページ:https://twitter.com/pipipi__dream
作成日時:2018年9月4日 0時