買い物してると時間あっという間に過ぎるのなんで? ページ30
朝からドタバタしつつ、お詫びとしてお高めの菓子折りを買ってから真選組へと向かう。万事屋を出る前に少し、ほんのちょっとだけ銀さんが拗ねていたから帰りに甘い物でも買って帰ろうかな。
「ごめんくださーい」
「なんでぃ、いいとこの菓子折りなんざもってきて…明日は空から豚でも降ってくるんですかぃ?」
一声呼べば気怠げに出てきた沖田さん。暇なのか…?休みをとっている風ではないけど。
「お詫びです。私のせいで時間外労働をさせてしまったみたいなので」
「詫びなんて柄じゃねぇくせに…まぁありがたく受け取っておきまさぁ」
素直に受け取ればいいのに、と喉元に出かかった言葉は飲み込んで。そういや、と含みのある笑みを浮かべた沖田さん。嫌な予感がする、なにを企んでいるんだこの人は…。
「あの後旦那とは上手く行ったのはいいけど、あんたら少しは人目気にした方がいいですぜ」
なんのことでしょうかとシラを切り通してみたものの、一連の下りを撮影したものを見せられる。しかも音声も込みで。…沖田総悟、なんてやつ。
「かぶき町中にばら撒きやしたし、万事屋の旦那とラ◯ホの総支配人、公認の恋仲ってな」
ぼふんと音が出そうなほど、顔に熱が集中する。あぁ、だからあんなに道中で視線が…ってなるか!!公認の恋仲?!恥ずかしすぎる…穴があったら入りたい…。
今更忘れてくださいなんて無理だもんな、受け入れていかないとだよな、と自分を落ち着かせて。
「何してくれてんですか、ほんとに…」
この人はほんとにもう…、沖田さん自体がバズーカみたいだ…。はぁ、とため息をついていたら、後ろから土方さんの怒鳴り声が聞こえてきた。
「てめ、総悟!どこで油売ってやがんだ!白昼堂々サボるなんていい度胸だな!?」
「げ、土方…。まぁそういう訳なんで。旦那にもよろしく言っといてくだせぇ」
あっさりそう言うと、何処かへと走っていった。土方さんもそれを追いかける形で、悪りぃな、と一言零して走り出す。
嵐みたいだなと思いつつ、大きな門をくぐれば見覚えのあるふわふわの天然パーマ。
「Aちゃんが帰ってこないので迎えにきました〜…」
むすっとした銀さんが待っていて。買っていくお菓子に悩みすぎたかな、という少しの反省と、銀さんが妬いてる(?)かもしれない事実がちょっぴり嬉しかったりして。
運命の出会いっていうならそれは必然→←アラームなっても起きれないし二度寝の心地よさは尋常じゃない
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作者名:ぴ! | 作者ホームページ:https://twitter.com/pipipi__dream
作成日時:2018年9月4日 0時