6話＿魔法は存在した…？ ページ6
「魔法が使えない人間を黒き馬車が迎えに行くなんてありえない！」
学園長が頭を抱えているが、鬱はそれどころではなかった。
「いやおかしくね！？だってシッマもゾムも適正あったんだろ！？」
「まあまあ大先生。強く生きろよ」
「だいたいお前ら魔法使えねーだろーが！！」
「え？魔法？何言ってんの大先生」
“魔法”というファンタジーチックな単語が聞こえて、コネシマとゾムは首を傾げた。
「俺も知らんけどここ魔法士養成学校らしいぞ！？」
「またまた〜」
「俺さっきあの狸が炎出したの見た」
「……疲れてるんだよ」
現代に生きてきたコネシマ達にとって魔法とはにわかに信じられないものだ。いや、当然のことなのだが。
「みんな伏せて！」
「え？」
魔法なんてあるわけが無い
そんな考えは即座に打ち消された。
鬱が言った通り、狸が炎を出したのだ。
「え、ちょゾム！」
「ガチじゃん！！」
「だから言ったろ！？」
なんの原理も見えず、魔法だとしか言い様がない。
ゾムは思わず身を固めた。
──炎と言えば水だよなぁ…
ゾムはよくアニメで見るような水の魔法で炎を消すシーンを思い出した。
すると、ビリッと電流が走ったような痛みが腕に走った。
「…え？ゾム！？」
「は、ちょ…」
ダムが崩壊するかのようにゾムの周りで水が溢れ出した。その水は床を侵食し始め、炎を飲み込んでいく。
「ちょ、助けて！なにこれ！？」
「知らねぇよ！！お前なんで普通に超常現象起こしてんだよ！」
「待って止まんない！」
「ガチの魔法やん！！」
ゾムはパニックになっていた。
自分の身に起きた説明しがたい現状にどうしようもなく焦っていた。
──止まらない…！
「落ち着けお主」
「へ、ぎゃあああ！」
目の前に少年の顔が現れた。
中性的な顔立ちのその少年は、逆さまの状態でそこに浮かんでいた。
「蛇口の水を止めるようなイメージをするのじゃ。落ち着いてみるとよいぞ」
「へ、あ…」
冷静にしろと言われて冷静にできるほどゾムは冷静ではなかった。
「じ、蛇口…」
頭の中で水を止めるイメージを必死に考える。
「あ、止まったぞ！ゾム！」
「ゾムは魔法使いだった……？」
「いや、生まれてこの方超常現象を起こしたことはねーわ」
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あず - コメント残すか悩んだのですが、残します。めちゃめちゃ面白かったです！knさんの寮決めの流れ、部屋で一人ほくそ笑んでましたw 動画のネタ挟んでくださる睦月様好きです()どうかこの小説に出会えた私の感謝が、睦月様に届くことを願って。コメント失礼いたしました。 (2022年5月22日 17時) (
レス) id: e3836bd95f (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 強欲なコメントですが、是非とも続けて欲しいです。遅くなっても、構いません。ただ、貴方の素敵な小説を待っている人がいることは覚えといてください。素敵な主様にこのコメントが届きますように。 (2020年11月28日 20時) (レス) id: afaf321616 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - こんにちはお久しぶりです。この作品を読ませてもらっていた物です。私はこの作品がとても大好きです。好きなグループとゲームの小説が出るなんてあんまりないですし、話の内容もとても面白く、引き込まれます．私的には更新して続けて欲しいです。→続き (2020年11月28日 20時) (レス) id: afaf321616 (このIDを非表示/違反報告)
とめいと - 凄く好き…続き頑張って下さい(n‘∀‘)η (2020年7月15日 0時) (レス) id: 1914e23196 (このIDを非表示/違反報告)
睦月(プロフ) - 南雲さん» リリア式典服のホームで自分のことを“副寮長”と称していたので多分合ってます！でも、ご指摘ありがとうございます！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: f9b9533a0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睦月
| 作成日時：2020年7月12日 14時
