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冷side
最後の講習から半年、今日から聚楽第の特命調査が始まる。
久「そういえばウチに山姥切は来るんだっけ？」
「…引き取れば、ね。まあ十中八九そうなるだろうけど。」
にしても既に政府で働いていた山姥切達は優秀だったなぁ…。聚楽第の為にわざわざ顕現数増やしたんだからちゃんとした審神者のとこに就けばいいけど。
「不安なのは彼の子だよね…。」
久「あー…彼の子ね…。」
彼の子は…薄幸の山姥切長義は兎に角運が無いからねぇ…。
上司から書類の整理を頼まれれば運悪く同僚がお茶をこぼしてよりによって一番重要な書類にかかるし、電話に出れば悪質なクレーマーに当たるし、図書館に行けば棚が倒れてくるし…。
「本丸行くって聞いた時は死ぬ気なのかと思ったよ。」
久「職場に迷惑かけるくらいなら本丸に行って審神者に事情を説明して離れか山か蔵で生活するって言った時は何故か納得しちゃったけど…。」
先ずまともな本丸に当たる訳が無い。彼の子だぞ？何で納得したんだ僕の馬鹿！！！
ア「講習期間中は睡眠時間を取っていませんでしたしね…。疲れてたんですよ、ハハ…。」
…だろうな。
「で、薄幸は無事なの？取り敢えず生きてるかだけ教えて…。」
久「うん、生きてるよ。…山姥切国広モンペ本丸に当たったけどねあの馬鹿！！！」
何なの呪われてるの？何でそんなに運が無いの彼の子！！
ア「徳美組が揃っているのが唯一の救いですね…。特に南泉一文字の主従の縁は切れ掛かっているようですし、此れなら彼の子でも何とかなるでしょう。」
…奇跡的、と言うべきか。彼の子は運は無いが悪運は有る。…今回は其れに助けられたな。
「薄幸、脱出する迄折れるんじゃ無いよ…！！」
いやマジで。なんて言ったってバナナの皮で死に掛けた子だからね…。
久「顕現されたらお守り持って特攻しようか。盗聴器仕掛けてあるから向こうでどんな扱いを受けるのか判るし。」
ねェ、君本当に太宰さんに似てきたね。
久「彼のジサツ愛好者と一緒にしないでよ…。」
御免。でも考える事が彼の人のする事と殆ど同じなんだもん。
久「…。」
ア「お師匠、どんまいです。」
久「アベルくん少し黙ろうか＾＾」
ア「:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):」
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作者名：マツリ | 作成日時：2019年3月24日 23時
