エキセントリックな彼女2【あんスタ】 (ページ7)

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(斎宮side)

先程から僕の周りをまとわりつく渉にうんざりして
思わず返事をしてしまった。

宗「あー！わかったのだよ！！」

彼女に会いたいと思っていたのは確かだし、
善は急げと言うからね。

渉にエスコートされながら彼女の楽屋に向かった。

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渉「A。あなたの日々樹渉です☆」

コン、ココンと軽快なノックで渉は慣れた手つきで
楽屋の中に入る。

僕も渉の後ろを着いていく。

『あっ！渉！！今日も来てくれてたのね！！』

渉を見た瞬間ビスクドールのような耽美な顔は
ぱぁぁと明るく愛らしい笑顔になった。

渉「もちろんですよ。私の愛しのディーバ☆」

渉「A。目を閉じてください！！one！two！
Amazing！」

『わぁぁ。』

渉はどこからともなくピンク色のバラの花束を
彼女の腕の中に出した。

『すごい！すごいわ！出せるバラの数が増えたのね。』

キャッキャと嬉しそうにバラの香りを楽しむ。

『ところでずっと気になってたんだけど。後ろの君は？』

先程までバラに向けられていた桃色の瞳は僕を
捉えた。

宗「ッッ！！僕は斎宮、斎宮宗なのだよ。」

『斎宮くんって言うのね。私は百合園A。
よろしくね。』

ふわっと僕に微笑みかけてくれた。

名前はAと言うのか。彼女に良く似合う名だね。

渉「彼がこの前言っていた芸術仲間ですよ。」

『へぇ。斎宮君気を付けてね。渉は目を離した隙に
すーぐ何処かに行っちゃってゆっくり芸術鑑賞
出来ないから。』

渉「んもー。人聞きが悪いですねぇ。そんな事を
するのはAだけですよ☆」

『そんな特別嬉しくないから。すぐやめて。』

ぷんぷんと渉の垂れた三つ編みをぎゅっと引っ張る。

宗「大丈夫なのだよ。渉は一緒に芸術鑑賞を
ゆっくり回ってくれている。」

『だって。良かったね。渉。』

彼女にそういうと安心したように笑った。

宗「君のミュージカルはとても良かったよ。
ドレスも演出も全てね。」

『!!、、本当？貴方、急に立ち上がったから
ちょっとだけ心配だったの。下手すぎてうんざり
しちゃったのかしらって。』

宗「いいや。むしろ逆なのだよ。君のお陰で
有意義な時間を過ごせたのだよ。ありがとう」

彼女にお礼を言ってその日は帰った。