エキセントリックな彼女2【あんスタ】 (ページ1)

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お師さんの愛しの人ページ1

(影片side)

んあー。お師さん居らへん。どこに行ってもうたんやろ、

お師さんがおりそうな所全部行ってみたけど全滅や。

もう最後の望みや。そう思いA姉のアトリエに
向かった。

みか「A姉ェー！！聞いてぇな！お師さんが
どこにもおらへんの！知らん？」

『みかちゃん。静かに。』

そう言ってドアを開けると部屋主はしーっと口元に
人差し指を当てておれに微笑んだ。

『君の”お師さん”ならここにいるわ。』

みか「んあ？」

そうは言ってもどこにもお師さんの姿はない。

キョロキョロと部屋中を見渡していると

『ここだよ。ここ』

A姉は自分の膝元を撫でた。

よーく見るとよく知るピンク色の短髪がちらりと見えた。

お気に入りのブランケットに身を包み、A姉の
膝で心地よさそうに眠っているお師さんの姿があった。

『宗くん疲れてたみたいで寝ちゃったんだ。
こんなことならもっと早くみかちゃんに伝えれば
良かった。ごめんね？』

みか「ええんよ。特に大した事やなかったし。」

『そう。』

みか「それにしてもおれお師さんのこんな姿初めて
見たわぁ。」

『えっ。一緒に住んでたのに？』

神経質で絶対に人に触れさせないお師さんが
A姉の膝ですぅすぅと静かに寝とる。

みか「おん。」

俺はまだお師さんにとってそこまで大事な人間
じゃないんやろうか、

『ふふふっ。』

そう思い落ち込んでいるとA姉に笑われた。

みか「なんで笑うん？」

『大丈夫よ。みかちゃんの考えてるような事は
絶対に無いからさ。』

みか「へ？」

『どうせ君のことだから”俺はお師さんに信用されと
らんのかな”とか思ってたんでしょ。顔見たらわかる』

みか「さすがA姉やなぁ。」

『へへ。でしょお？』

『宗くんはみかちゃんの前ではカッコつけたいんじゃ
無いのかな。自分の事をお師さんって呼んで着いて
来てくれる子は特にね』

みか「そんな事せんでもお師さんはかっこええねん」

『それは本人に直接伝えてあげなよ』

みか「おん！」

みか「さっきから思っとったけど何縫っとるん？」

先程から手先だけずっと動かしていた。

『刺繍だよ。』

みか「へぇ。綺麗に縫うなぁ。誰かの衣装？」

『ううん。宗くんに刺繍したハンカチをプレゼント
したいなぁって思って。』

『もちろんみかちゃんの分もあるわ。』