◇ ページ20
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大「え、」
あっぶねぇ………俺は何を言おうとしていた?
我に返って、慌てて口を塞ぐ。
でも、危ないのに変わりはなかった。
そう………俺はいつも影からストーカーしていただけ。
その行為以外で、どんな会話をして、どんな返しをしたのか、知る由がなかったのだ。
ここまで説教じみたこと言っておいて……しらばっくれられない。
保健室の前でずっと立ち聞きしてました!
本当のことを言ったらその理由を聞かれる。
聞かれたら、不本意な告白……?
………今朝からの今だ。
きっと出禁にされる。
大「……噂、で聞いて………先生の話題、結構クラスでも出るんで」
涼「……噂ね…………
……………噂なんか信じないでよ」
!?……
嫌な思い出でもあるのか、そう呟いた先生は目線を下へ流した。
大「先生…?」
涼「っ………ううん、なんでもないっ。………あ、有岡くんアイスティ飲む?」
意外と………繊細なのかな、先生。
笑顔を作るのが上手なだけで。
仮面の裏は真っ黒だったりして。
涼「はい、どーぞ」
アイスティはすっきりとした香りを漂わせるものなのに、何故か甘い香り。
一口喉を潤すと、舌にほろ苦さを感じた。
けれど、落ち着く。
………不思議だね、先生。
これが先生の、毒。
大「生意気言うんで受け流してもらって構わないんですけど…………先生だからって我慢しないで。嫌なことははっきり言った方がいいと思います」
涼「………ほんと、生意気」
え、怒った?
ふわふわな口調が、一瞬崩れて。
ドキッ………そのギャップにも潰されそうだ。
涼「……………ふふふっ。有岡くん、童顔の割に中身はおじさんみたいだね」
大「おじさん、って……俺は、」
涼「じゃーあ………そんなおませさんに、愚痴聞いてもらおうかな、?……
………色目なんか使ってねーよ。バカ教頭」
大「へっ!?」
今のかなりの………聞かれちゃ不味い爆弾発言…………………
涼「ふぅ、すっきり。……………………有岡くん、口開いてるよ?」
………そりゃ、口も開くよ。
なんて苦笑いを浮かべると、先生の綺麗な顔が目の前にあり、手が俺の顎に添えられていて。
大「っあ、!……す、すみませっ、先生にも意外な一面があるんだなって……驚いて」
涼「……二人だけの、秘密だよ?」
大「っ、!?!…ぅ、はひっ!」
涼「……ん、くふふっ」
______【翻弄される過去】fin.
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夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - ゆりあさん» えっ、!えー!!ゆりちゃんじゃないですか!?まさか読んでくれているなんて思いもせず…(/ω\)ありがとうございます…!更新できるように頑張ります!! (2020年12月7日 22時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 最新話読みました!やばい…特に終わり方最高でした、、いい意味でゾクっとしました( ; ; )お話の雰囲気といいそれぞれの性格といいめっちゃ好きです!! (2020年11月20日 18時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - りーさん» ありがとうございます…!コメントを頂いて更新を思い出しました(;>_<;)頑張りますー! (2020年8月18日 23時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
りー - めちゃめちゃ面白いです!!更新頑張ってください!!! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 098b6922b2 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - アリーさん» お返事遅くなりすみません…!ありがとうございます(^^)頑張りますー! (2020年7月13日 18時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
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