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水無月 ページ4

六月の末。土方くんと飲みに行くようになってからもうすぐ二月経つ。
1週間に1度。毎週土曜に土方くんが迎えに来る。たまに私服。土方くんは酒に強くないくせにペース配分しっかりしてるから隙がない。

神楽「新八!銀ちゃん、支度してないアル!」
新八「え!今日はうちで夕食って言ったじゃないですか!」
銀時「…今日は土曜か」
神楽「そうアル!」
銀時「俺行かねェわ」
神楽「女アルか?肉よりも美味しいアルか?!そんな子に育てた覚えないネ!」
新八「いや、育てたれた覚えもないでしょ。銀さんにも事情があるんだ。ね?神楽ちゃん。」
神楽「わかったアル。行ってくるネ」
銀時「おう、お妙によろしくな。」

恋人じゃねェ。デートでもねェ。
どうしてこんなに楽しみなのか。楽しみなのに苦しいのか。
時刻は5時半。いつも迎えに来るのは6時頃。
今日は、俺が迎えにいってやろう。

銀時「きちゃった…けど」
なんとなく後ろめたくて電柱の陰に隠れてみたりする。あ、出てきた。今日は私服。
銀時「土方くん!」
土方「万事屋?」
銀時「今日は俺が迎えに来たぜ!」
土方「隠れてんじゃねェよ、驚くだろうが」
銀時「いーじゃーん」

いつも土方くんが通っていたはずの道を二人で歩いた。店に続く道は暗くて静かで2人きりみたいでずっとこの道が続けばいいのになんて思った。あっという間に店の前。

しばらく飲み食いしてふと気がついた。
銀時「あれ、今日土方くん結構飲んでない?」
土方「あー?そこまででもねー」
だいぶ呂律が怪しい。そろそろ止めた方がいいか。そんな俺の考えとは裏腹に酒を流し込んでいる土方くん。万事屋運ぶコースか。

銀時「おーい?大丈夫ー?」
土方「ん…ここは?」
銀時「万事屋。いやー土方くん止めてんのにペース上げて飲むんだもんそりゃ潰れるよね…まだ酒抜けてないんじゃない?立てる?屯所まで送ってくけど」
土方「…何時だ」
銀時「2時半。」
土方「…泊まる」
歩けねェし疲れた。付け加えられた。土方くんの方を見ると綺麗な瞳と目が合って…危ねェ、頑張れ理性。

銀時「はいよ。じゃそのまま布団で寝てな。」
土方「お前は、どこで寝んだ」
銀時「ん?ソファー。」
土方「…ここでいい。客用の布団とかあんだろ。」

何考えてんの。襲うよ?
土方「万事屋、俺は…」

躊躇いがちに紡がれた言葉を遮るように息を吸う。
銀時「土方くん。好きだよ。」

目を合わせ、掠れた声で囁くと土方くんはゆっくり嬉しそうに目を細めた。

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設定タグ:銀土 , 死ネタ , 銀魂   
作品ジャンル:泣ける話
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Leaf(プロフ) - あぁぁ、好きです(唐突)更新お願いします!!! (2019年3月29日 10時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
月白(プロフ) - 公開設定を「検索よけ」に設定されていますか?設定しておいたほうがよろしいかと思われます。されていたらごめんなさい (2017年5月25日 17時) (レス) id: 86ba02c6f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りとる | 作成日時:2017年3月18日 20時

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