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【少年T】3. ページ24

昼休みに屋上にいく。

いつものくせで持ってきてしまった佐香君の分のお弁当。

いつもの定位置に座って一人食べる。

怒ってるかな。

いつも一緒にきていたのにって。

「お嬢さん。お一人ですか?」

いきなりうしろからかけられた声。

いつもの優しい声に私は、すぐに分かってしまう。

声のしたほうを見ながら答えた。

「佐香君……!」

私がそういうと佐香君。

「伝えたいことがあってきた。」

そういってきた佐香君に私は、うなずいて答えた。

「朝の話。聞いてたよな。俺さ、また転校すんの。」

悲しそうな視線を空に向ける。

静かに空を見上げる佐香君との間に沈黙が走った。

そして・・・

「Aのことが好きだ!!」

突然何の前触れもなく佐香君は、叫んだ。

そのとたんに涙が零れ落ちた。

焦る佐香君に私もなきながら答えた。

「私…も!好き!」

そういいながら私は、勢いよく抱きつく。

「あ。ちょ!!」

勢いよく抱きついたがためにそのまま後ろに倒れこんだ。

佐香君の胸に顔を埋めながら言う。

「転校…しないでよ。」

呟くような小さな声。

流れたままの涙が佐香君の制服を濡らす。

「泣かないでってな?大丈夫だからさ?」

佐香君の言葉に私は、顔を上げた。

そして私の頬にそっと触れて・・・

私と佐香君は、はじめてのキスをした。

とてもしょっぱくて甘かった……。



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nextstory→彩乃さん

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怠惰少女(プロフ) - 続編おめでとうございます!皆さんの作品はどれも素晴らしく、1人1人の登場人物の感情が繊細に伝わりました。素敵な作品をありがとうございます (2017年3月14日 18時) (レス) id: 3b0ab35ee3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:歌い手恋文企画 x他2人
作成日時:2017年3月1日 19時

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