Your smile is a pearl!! ページ26
翌日。
「メアリーちゃーん!ホワイトデーのお返し持ってきたよー!」
ボスがフリル付きのドレスを手にやって来た。
「はいこれ、お返しのドレス!メアリーちゃんには絶対似合うと思うから、今すぐ着ていいんだよ!ていうか今すぐ着て!」
ボスの命令は絶対……
「……判った……」
しょうがないから着替える。
ボスはこれ以上ないまでに褒め称えてくれた。
「他にもいい服をあげるからね、絶対に着るんだよ!それから、着てるところを私にも見せに来なさい。判ったね?」
あ、これ選択肢が「はい」しかないパターン……
「はい……」
ありがとう!と云い残して去っていくボス。
続いてやってきたのはナカハラさん。
「よぅ。ほら、バレンタインチョコのお返しだ」
「ありがと……」
ナカハラさんからお菓子を受け取る。
「そう云えば、梶井は何処だ?ここ数日見て無ぇんだが」
「なんか……部屋に籠って研究中……」
「……相変わらずだな」
それがモトジロウ。
その後、何人かの人が来て、ホワイトデーのプレゼントをくれた。
でも、結局モトジロウは部屋から出てこなかった。
「……バレンタインデーに、お返ししなきゃって云ってたのに……」
……期待してたわけじゃないけど。
一人で貰ったお菓子を食べていた。
その時、扉の開く音がした。
「……モトジロウ……!」
「ごめん、メアリー。待たせた……かな?」
はは、と力なく笑ったモトジロウは、大切そうに10cm四方の箱を持っていた。
「モトジロウ……大丈夫……?」
「流石に5徹はキツイ……それより!ほら、これ」
モトジロウは、赤いリボンを結わえた箱を私の手に押し付けてきた。
「お返し。メアリーの為に作ったから」
「……真逆、コレの為に……?」
箱を眺め、モトジロウを見つめ……ようとしたところ、モトジロウが倒れ掛かってきた!
「きゃっ……!?」
「うわっ、とと……此れは本気でやばい……ごめん、もう寝る……」
モトジロウは、ふらふらとした足取りで布団へ向かった。
私は、モトジロウから貰った箱を開けてみた。
中身はスノウドーム。手作りなのだろうか。
「……綺麗……」
小雪の舞う中、大木の下で寄り添う二人。
どことなく、私とモトジロウに似ている。
ふと、下にスイッチが付いているのを見つけた。切り替えると、雪が桜色に変化した。
新緑、紅葉と色が変わる……
「ありがと、モトジロウ……」
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13 - メアリーさん(ちゃん?)可愛いです。きゅうーんてするです。かじーさん羨ましいのです。 (2016年10月22日 13時) (レス) id: 47ed984e80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キューブ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月16日 19時