【DIO】貴方に会えたことが ページ10
貴方と出会った日
貴方と出会ったのはいつだったか。
ずっと、思い出せないままだった。
ああ、また。
貴方は私を置いていく。
いかないで。ねぇ、お願いよ。
もう、独りになるのはごめんなの。
辛い日々が
貴方が日に日に離れていく気がして。
怖くて。
貴方を拒絶して。
貴方がいない現実を殺して。
貴方との思い出の写真を燃やして。
貴方に褒められた髪の毛ばっさり切って。
完成間近の自分の絵を切り裂いて。
満足したはずなのに満たされなくて。
自分を殺した。
空の色
空の色は時間によって変わる。
早朝だと透けるような水色。
昼頃になると少し濃くなってくる。
夕方になれば、橙色に染まる。
夜は暗い闇に包まれる。
ただ、空は貴方の様に気まぐれだ。
目に映ったもの
私の友人には盲目の男性がいる。
男は勿論、黒以外の色やものを見たことがない。
私達には当たり前のものが見えていない。
そんな状態だったら私はもう絶対に動けないな、と言うと彼は少し笑ってこう言った。
俺にはそれが普通で、当たり前の事なのだと。
その黒い世界に光が差すことはないのだろうか。
彼は数日後、死んだ。
自分の手によって。
それが彼の出した“答え”なのなら、私は何も言わない。
しかし、それが“不正解”だったのなら、彼はこの世界に未練を残すのか。
彼の見る黒い世界に未練を。
あいつらが来た日
あいつらのせいで、私たちの生活は崩れた。
みんないなくなっていった。
ヴァニラも、貴方も。
灰になって、消えていった。
＿＿＿さぁ、次は私の番ね。
大丈夫…
慣れてるでしょう。
もう、何回も繰り返してるでしょう。
毎回…気付くのが遅すぎよ…私。
さすがに代償は大きいのね。
…あと、12回。
また繰り返さないと。
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作者名：ルーナ＠出戻り | 作成日時：2015年6月17日 17時
