君に贈る愛の言葉! 3 【中編】 ページ21
『ねぇ』
「ッ!?」
突然の激しい頭痛。
DIOのような心に入り込んでくるかのような声。
『もしかしたら』
「ぅッ……!!」
「…おい?」
『君が』
「っはぁ…うぅッ…!」
「…どうした、大丈夫か?」
『奪ったのかもよ』
「ううぅッ…あ、ちが、うっ…ち、がぅッ…!」
「花京院ッ!」
僕の意識は遠くなっていった。
僕が、奪った…?
…何を。
彼女の、いのち。命……?
「ぃ………ぁ…ぅ……」
花京院が高熱を出して倒れた。
医者は原因不明だと言っていたが、俺には分かる。
あいつだ。
DIO側に着いていた、三ヶ野の姉。
あの野郎に着いていたくせに、三ヶ野に執着していた。
あいつが、花京院を拒んでいる。
これは警告なんだろう。
何故、俺にしなかったのかは知らんがな。
「っ…ふぅ……う…!」
『承太郎、貴方にも警告するわ。』
耳鳴り。
気分が悪くなる。
『貴方は私がこれに関係していることを唯一知っている人間よ。
分かる?承太郎くん……』
こいつ、完全になめきっている。
『ああ、睨まないで?
その、ジョセフに似た目でさぁ。』
あいつの声が、掠れる。
『酷い、スタープラチナで殴るなんて。
平気だけど…止めてね、不愉快だから。』
部屋の空気が凍りつく。
少しでも気を抜いたら、自分も凍りそうなほどに。
『あの子は、独りなのよ。』
さっきとは違う切ない声質で話し出す三ヶ野の姉。
『君達に会って変わっちゃったんだけどさ…
あの子を理解できるのは私だけって思ってたのに。
私にスタンドが見えなかったのは、何でなの。
ずるい、あの子と笑う君達が。
あの子と戦う君達が。
あの子と愛し合うこいつが。
大嫌いで、憎くて、仕方なかった。』
そもそも、スタンド使いじゃないこいつがどうやってDIOの館に居れたのか疑問だ。
『そんなの簡単よ。
“見える”ようにればいい。』
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作者名：ルーナ＠出戻り | 作成日時：2015年6月17日 17時
