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SJ side
SJ「こういう時の為に、いつもお店のリサーチはしてるんだよね〜♪」
スマホにリストアップしておいた店の中からさらに厳選して……と。
あとはAちゃんに送信して……。
クライアントとの打ち合わせが終了して、カフェレストランで昼食がてら幹事業務に勤しんでいたら、
JK「……主任、」
普段から無口なジョングクが珍しく口を開いた。
SJ「ん!どうしたの?!」
仕事の話かな?
JK「……Aさんて……彼氏とかいるんでしょうか?」
はい?
SJ「……え、何でそれを僕に聞くの?」
JK「……///」
……頬を赤らめてるんですけど……うちのマンネ……。
まさか……
SJ「ジョングガ、まさかとは思うけど…Aちゃんの事――」
JK「……!///」
俯いたまま顔を両手で隠してるんですけど……恥じらってるんですけどぉ?!
おいおいマジか……!
SJ「あ……はは……可愛いもんなぁ、Aちゃん。」
JK「……可愛いですよね。Aヌナ。」
SJ「……。」
ええー……『ヌナ』……ですかい……。
SJ「えっと…ヌナ呼びしたのは聞き流しておくね?」
JK「今月の親睦会……ちょっと頑張ってみようかなと……思ってるんです。」
……聞き流されてるよね?僕の話。
SJ「がんばる?何を??それ、僕が聞いていい話?」
JK「……みなまで言わなくてもわかるでしょう?主任。」
言い方にずっと引っかかるものを感じていた。
つまりそれって……。
SJ「だから……、どうしてそんな話を僕にするの?」
僕はコーヒーカップに指をかけ、口に運んだ。
今まで下を向いていたジョングクの目が僕を見据えた。
JK「主任には……負けたくないからです。」
SJ「……はい?」
僕を……ライバル視してる……。
JK「主任は、Aヌナの事、どう思っていますか?」
SJ「ど……どうって……。」
JK「主任がもし、Aヌナの事、何とも思ってないなら……俺の事、応援してくれますか?」
SJ「………………。」
背中に汗が伝う。
こいつ……本気か……『本気』と書いて『マジ』って読むやつか?
視点が定まらない僕は、指を掛けたままのコーヒーカップのグリップを親指で撫でながら
SJ「はは……考えとくよ……。」
それだけ言うのが精いっぱいだった。
僕は……可愛い“かった”後輩の宣戦布告に戦々恐々としていた。
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作者名:あがしおん | 作成日時:2018年5月6日 22時