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SJ「前向きに捉えていいの?」
A「急には答えは出せません……。少し時間を下さい……。」
SJ「……そっか、分かった。でも、僕、そんなに我慢強くないかもしれないよ?」
A「あんまり急がせないでくださいっ。ジョングク君の事もあるのに…。」
SJ「はは……ごめん、意地悪言った。そうだね、僕一人の事を考えるだけじゃないもんね。」
そういうと私の頭をそっと撫でる。
頭を撫でる主任の手から、何故か『好き』が伝わってきたような気がした。
SJ「帰ろっか?もう遅いし、Aちゃんのうちまで送るよ。」
A「え……でも、方向違いますよね?もう終電ないのに。」
SJ「大丈夫。タクシー捕まえて帰るから。
それに、ユンギにAちゃんと帰るって聞かれて返事しちゃったし。
ちゃんと送り届けなきゃ、あいつに叱られちゃう!」
にっこり笑って私と並んで歩き出した。
A「……何でユンギさんが出てくるんですか?」
SJ「言わなかった?みんなAちゃんが好きなんだよ?当然ユンギもAちゃんが好きだから、ずっと気に掛けてるんだよ。」
……あの人の言動のどこに愛情表現の要素が?
SJ「やっぱり、Aちゃんはモテるねぇ。」
A「だから……」
SJ「だから、誰にも取られたくないんだ。僕だけのものにしたい。」
拳をキュッと握って真っ直ぐ前を見たまま、真剣な顔でそう言った。
でも、すぐに表情を緩め、
SJ「ははっ……やだな、人を“物”扱いする言い方は嫌いなんだけどな。」
頭を掻きながら歩を進めた。
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作者名:あがしおん | 作成日時:2018年5月6日 22時