検索窓
今日:31 hit、昨日:5 hit、合計:177,901 hit

〜遭逢〜 8 ページ9

.



「た、助けていただき、ありがとうございます」
「……いや。怪我とかしてないんならひと安心だ」

モーテルのベッドで、事の後でもないのに頭から布団を被ったままの女に感謝された俺。


俺も俺でこの状況を楽しむように女の横で肘枕でニヤついていた。



意を決したように目元まで布団をめくり、切れ長の力のある瞳が俺を捉える。

「あのっ……」
「ん?」
「何で……私……こんなところに……」
「覚えてない?」

顔をギリギリまで近づけると、真っ赤になって困ったように視線を反らし、蚊の泣くような声で、すみません。となぜか謝る。

それが俺のツボに入った。

「ふはっ!あははははっ!」
「なっ……なぜ笑うんですか?」
「あはははは!お前こそ何で謝るんだよ?」

むっとしたのが目の表情だけでもわかる。

悪かったと謝ってベッドから起き上がり、ソファに座ってここへ連れてきた経緯を話した。




 


「本当にありがとうございます!」

ベッドの上に座り、深々と頭を下げた女。
女は、連れ込まれた場所が場所だっただけに、とんでもない思い違いをしていたらしい。


俺としてはそっちもちょっとは期待したんだけど、それは言わないでおくか。


「あいつら、本当に面識はねぇんだな?」
「はい、どうにか逃げようと思っていたところだったので、助かりました」

また深々と頭を下げる女。


「あの、私の見間違いなら申し訳ないのですが、」
「ん?」

ベッドに座っていた女が立ち上がり、恐る恐る近づく。



そして。





「目が……赤い気がするんですけど……」
「………………」

〜遭逢〜 9→←〜遭逢〜 7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (143 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
524人がお気に入り
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あがしおん(プロフ) - かなこさん» コメントありがとうございます!ドキドキ&しっとりとした雰囲気を暫しお楽しみください♪ (2019年7月3日 7時) (レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ(プロフ) - こんな僕でも…を読み返そうかなと思っていたらまさかのユンギ verの連載が始まっててすぐ読みました(*^^*)こっちのお話もドキドキさせてもらってます(〃ω〃) (2019年7月2日 23時) (レス) id: 9abaeb2ac4 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - miyaさん» コメントありがとうです!あぁっ!心臓大丈夫ですかっ?!男前ユンギさんが描けてるなら、もう作者いうことないです! (2019年6月25日 22時) (レス) id: 00967bc65a (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - たきゆさん» コメントありがとうございます! ええ、切ねぇです。正直切ねぇです。切ねぇですが!ボチボチゆるっと更新をお待ちいただけたらなぁ、と! (2019年6月25日 22時) (レス) id: 00967bc65a (このIDを非表示/違反報告)
miya(プロフ) - ユンギがぁ〜男前過ぎて、心臓が痛いです!! (2019年6月25日 21時) (レス) id: 3d660c888b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あがしおん | 作成日時:2019年6月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。