〜遭逢〜 ６ ページ7
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流石にあのままごろつきと一緒には置いておけず、女を抱えたまま裏通りを突っ切り、近くにあった寂れたモーテルの一室に駆け込んだ。
俺は備え付けの安っぽいソファに身を沈め、少し離れたベッドに寝かせている女を眺めていた。
何かするわけでもないのにモーテルとか。
てか、勝手に倒れたこいつが悪いんだし。路上に放置するわけにもいかなかったし、そもそもこの女の住まいを知らねぇんだから、こんなとこ位しか休ませるところ知らねーし。
そんなことより今、俺の方がかなりヤバイ状況。
気を失ってるのに容赦なく溢れ出るこの甘ったるさ……。やたらと本能を刺激されて頭がクラクラしっぱなしだ。
沸き起こる食欲以上の欲に支配されかけている。
そろそろ“食事”を、なんて思っていた矢先にこれ程に美味そうな匂いの女が現れるとか、すげータイミング。
しかも俺のラストをこれでもかと刺激する堪らねぇ甘い香り。
「あー。マジ、この匂いだけで一発ヌケる」
多少下品なのは勘弁してくれ。
そんだけ美味そうってことだから。
堪らずベッドに近づき寝顔を見下ろす。
化粧のお陰で肌艶良く見せてはいるが、その奥の顔色は少し青い。さっきの恐怖がまだ色濃く残っているようだ。
薄っぺらい掛け布団から手だけ拝借して、じっくり観察。
透き通るような白い肌、細くてしなやかな指、指先に微かにハーブの残り香。
野草を扱っているのか。
嫌味のない自然な香り、嫌いじゃない。
その手首に鼻を寄せた。
外で感じたあの果実のような爽やかさと、花のような濃い甘さ。俺達が上玉と呼ぶに値するほどの上質な香り。
間違いなく、こいつは美味い。
でも、何か引っ掛かる。
まあいいや。さっさと噛みついちまって頂いてしまおうか。
やっぱり目覚めて、ちゃんと同意を得てからの方が良いか。
目の前に横たわる、食ってくれと言わんばかりの美女から頂くタイミングを舌なめずりしながら熟考を始めた。
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あがしおん(プロフ) - かなこさん» コメントありがとうございます！ドキドキ&しっとりとした雰囲気を暫しお楽しみください♪ (2019年7月3日 7時) (
レス) id: 97c4c54377 (このIDを非表示/違反報告)
かなこ(プロフ) - こんな僕でも…を読み返そうかなと思っていたらまさかのユンギ verの連載が始まっててすぐ読みました(*^^*)こっちのお話もドキドキさせてもらってます(〃ω〃) (2019年7月2日 23時) (レス) id: 9abaeb2ac4 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - miyaさん» コメントありがとうです！あぁっ！心臓大丈夫ですかっ？！男前ユンギさんが描けてるなら、もう作者いうことないです！ (2019年6月25日 22時) (レス) id: 00967bc65a (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - たきゆさん» コメントありがとうございます！ ええ、切ねぇです。正直切ねぇです。切ねぇですが！ボチボチゆるっと更新をお待ちいただけたらなぁ、と！ (2019年6月25日 22時) (レス) id: 00967bc65a (このIDを非表示/違反報告)
miya(プロフ) - ユンギがぁ〜男前過ぎて、心臓が痛いです！！ (2019年6月25日 21時) (レス) id: 3d660c888b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2019年6月5日 21時
