第19話:英智side ページ24
英智side…
彼女を恋人だと言った瞬間、渉の目が『動揺』から『怒り』へ変わったのを、僕は見逃さなかった。
A「離っ………せよ!」
英智「おっと、本当にAは恥ずかしがり屋だね」
そう言って宥めながらさり気なく名前で呼んでみる。
渉「……Aさん、嫌がっているように見えますが」
ほら、喰い付いた。
英智「いやだなぁ渉。こう見えても僕は恋人には優しくするタイプだよ」
そう言って僕はAちゃんの肩をぎゅっと抱く。
渉「なるほど。……ではAさんは恋人ではないからその様な事が出来るのですね」
英智「わた、」
その瞬間、どんな手を使ったのか。僕の腕の中に居たはずの彼女は、渉に抱きかかえられていた。
渉「Aさんは返してもらいますね。…………英智、あまりおいたが過ぎると私も黙っていられませんよ」
A「部長さ…」
渉「さぁ、行きますよ……」
英智「はぁ、大事なのは分かったよ。」
英智(真逆ここまで渉が彼女に想いを寄せているとは思っていなかった。)
英智「けど渉が本気なら、ちゃんと『本気』出さないと一生かかっても手に入らないと思うよ」
英智(実際、僕に抱き締められた時も、動揺はするものの照れる素振りは無かった。)
渉「フフフ、アドバイスありがとうございます。後、言わずもがな彼女は私が一目惚れした方ですから、これ以上はもう手を出さないで下さいね」
バタンッ
最後に強く釘を刺すと、渉達は教室から出ていった。
英智(照れなかったのは僕だからじゃない。さっきだって渉にもそんな素振りは見せていない。)
英智「これは……」
敬人「先が思いやられるな」
英智「敬人……良い趣味してるね、いつから見てたの?」
これは思わぬ客人だ。
敬人「人聞きが悪いぞ。俺はただ、新しい転校生がどんな奴か見てやろうと思って教室に足を運んだだけだ。真逆、お前の茶番を見せられるとは思っていなかったがな。」
英智「茶番だから良いんじゃないか。『嘘』ばっかりの『演技』だって分かっていてもあれだけ怒ってた。そこに意味があると僕は思うよ……本当に、好きなんだね」
敬人「それを確認する為に?」
英智「それ半分。もう半分は怒る渉が見たかったからかな…まぁ、怒らせ過ぎちゃったかもしれないけど」
敬人「フッまぁ確かに、あんな顔の日々樹を見たのは初めてかもしれん」
そう言った敬人の顔を見ると、きっと僕と同じ気持ちなのだろう。
英智「応援、してあげなきゃね」
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彩(プロフ) - wはい,頑張ってください (2020年8月27日 21時) (レス) id: 7ef4eb4ee1 (このIDを非表示/違反報告)
洋燈(らんぷ)(プロフ) - 彩さん» コメントありがとうございます♪よく眠れているようで良かったです笑大変励みになりました。頑張らせて頂きます! (2020年8月27日 8時) (レス) id: 51b01a283f (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - コメ失礼します!!失礼ですが,続きが気にかなりすぎて夜しか寝れないので早く書いてください!! (2020年8月26日 7時) (レス) id: 7ef4eb4ee1 (このIDを非表示/違反報告)
洋燈(らんぷ)(プロフ) - きららさん» コメントありがとうございます!私も個人的に俺っ子大好きなのでそう言って貰えて嬉しいです!!!更新マチマチになってしまっていますが頑張らせて頂きます♪ (2020年5月17日 3時) (レス) id: 51b01a283f (このIDを非表示/違反報告)
きらら(プロフ) - コメ失礼します…!夢主ちゃん俺っ子なのとか鈍感なの凄く好きです!体調に気をつけて自分のペースで更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月17日 3時) (レス) id: 36a6836253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:洋燈 | 作成日時:2019年7月27日 23時