【ナンバカ】南波刑務所～第十四舎～ (ページ7)

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２　十四舎一房1 ページ7

『皆さん、新年あけましておめでとうございます』

｢ん…ｯ、ふぁああ…。

ホタル、おはようございます｣
ホタル｢おはよ。…兄さん、瑠璃を頼むよ。私は囚人の方に行くから｣
ラリマー｢はいはい、分かりました。……ただ、起きているかどうかより、この舎内にいるかですけどね｣
ホタル｢はぁ…。あの子は自由だからな。
まあ、最悪『朝礼』にいればいいさ｣
ラリマー｢あぁ、確か私たちについて説明をしなくてはいけないんでしたよね…。ふふ、半分ほどホタルが説明する事になるんじゃないですか？｣
ホタル｢やめてくれ。それはＢＡＤＪＯＫＥ…、悪い冗談だ｣
ラリマー｢ごめんね。…よし、着替え修理｣
ホタル｢では、こっからは《副主任》と《担当看守》だぞ｣

着替え終えるまでの五分にも満たない会話が、彼らの兄妹の朝の会話だ。
着替え終えれば兄は頬を軽く叩き、妹は髪を結ぶ。

これは二人が仕事をする前のルーティンであり、《兄妹》というものを封印するためのものである。

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ホタル｢おい、起きろお前たち｣
｢おはようございます、ホタルさん｣
｢あけましておめでとうございます。
シクナ殿、今朝は冷えるのでコレを｣
シクナ｢ありがとう、カイト兄さん｣

先に起きてぬいぐるみのアンにローブを着せていた497番(シクナ)と、その彼にカーディガンを羽織る510番(カイト)

この男二人は基本早起きで、起床時間より幾らか前に起きている。

起床時間になっても起きないのが女二人。どちらもなかなかの問題児だ。

ホタル｢お前たちの扱いは本当、楽で助かる。
コラｯ！お前たちもさっさと起きろ！｣
｢んん～ｯ、…うぇぇ、もぉ朝なの～？｣
ホタル｢頭まで布団を被るって寝るなっ。…まったく、何度同じ事を言わせるんだ９８４番。｣
キャシー｢んぅ…、そんな事私だって何回も言われたくないよ～だっ。
でも仕方ないじゃぁん！私寝相悪いんだもん！( ｰ̀ н ｰ́ )｣
カイト｢いい夢は見れたでござるか？｣
キャシー｢ん～？…ううん、全然！聞いてよカイトくん！私の嫌いなナスビがいっぱい出てきたんだよ！｣

ボサボサの髪を上下に揺らしながらカイトに食ってかかるのは984番(キャシー)。
左右違う色のオッドアイの持ち主である。

騒ぎたてるキャシーに反応したかのように、一つの布団がモゾモゾと動く