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第33話 ページ33

貴女side






中原「昇格、良かったな。」



貴女「………別に興味ありません」






本部を出て中也さんの隣を歩く




貴女「……それより、本当に私は中也さんのそばにいられるんですか」



中原「……本当だ」





また視線をそらす彼を怪しく思う




貴女「…嘘っぽい」



中原「嘘じゃねェって」



貴女「じゃあなんで目をそらすんです」



中原「手前のせいだろっ」



貴女「私っ?」





やっと振り向いてくれたかと思えばやはり顔は赤い





貴女「中也さん?」



中原「だいたいな…俺………言っただろうが」



貴女「何をですか」



中原「……… 俺には手前が必要だって」



貴女「……………あぁ…」




兄と再会した帰りか





中原「これでわかったろ」



貴女「…はい。」





そうだ


中也さんが汚濁を使うには斜陽が必要だから





貴女「納得です」



中原「………なんか勘違いしてそうな節もあるが…まァいい」



貴女「そういえば…」



中原「どうした?」



貴女「首領は私に兄を始末させたいのですか」



中原「……………いや、それはねェだろ。


どちらかと言えばボスは太宰を取り戻したいはずだ」



貴女「………そうですか」




兄が戻ってくるなんてことはないだろうが


万が一戻って来られると




中也さんにとって私は用済みになってしまう





中原「A。」



貴女「はい」



中原「…太宰を恨んでるか」



貴女「………………はい」



中原「………そうか。」



貴女「と言っても復讐は考えていません


…もうどうでもいいです。」



中原「………」



貴女「敵対してる以上、馴れ合う必要はありませんし


私の兄はもう………あなたですから…」



中原「…………」





どうでもいいと言うより





『中也と出会ったことを君は悔やむのかい』




あなたと出会えて私は変われた


両親を失ったことは深く心を抉ったが



あなたがそれを癒してくれた





貴女「…私はもう…中也さんがいればそれでいいです」



中原「……やっぱり手前は変わってんな」

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設定タグ:文スト , 中原中也 , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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リムル=テンペスト - とても面白いですね 僕もこんなふうに才能あったらなぁ (3月22日 20時) (レス) @page9 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
高杉りた(プロフ) - 狐の鈴さん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!モチベ上がります頑張ります!!! (12月29日 13時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
狐の鈴 - お話がとても面白いです!!これからも体調に気を付けて更新頑張って下さい! (12月29日 2時) (レス) id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高杉りた | 作成日時:2023年12月27日 18時

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