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第3話 ページ3

貴女side





?「立てるか」



貴女「…あ、」




急な出来事に完全に腰を抜かしている私は一歩も動けない




?「…たく。」


貴女「な、…」




華奢な体でありながら軽々と私を持ち上げたその人は


有無を言わず車に乗り込んだ




貴女「あの…父と母は、」



?「死体になったら燃やすだけだ」



貴女「………」




優しい人かもしれないと思ったが見当違いだっただろうか





貴女「………なぜ、父と母は、」



?「………手前の兄、太宰治がポートマフィアを抜けた」



貴女「…………兄さんが、」



?「…裏切り者の報いだ。太宰の血縁の暗殺。」



貴女「………」






その言葉を聞いて耳を疑う





貴女「私は…」


?「だから、色々あって俺が引き取んだよ」


貴女「あなたはいったい…」


?「中原中也。聞いた事あんだろ」


貴女「…あの、五大幹部の、」



中原「あァ。これから手前は俺の部下として生きる。


いいな。」



貴女「な…ど、どういう、」



中原「手前は今日からポートマフィアだ」



貴女「そ、そんなっ」





目眩すら感じる現実に私の頭はついて行かない





貴女「私…、裏社会とは無縁で、」


中原「そういうのは俺が面倒見てやる」


貴女「なぜ、あなたがそこまで、」


中原「だから色々あンだよっ」




その色々は教えてくれそうにないが



これは答えてくれるだろうか




貴女「…兄は…なぜポートマフィアを…」


中原「…知らねェ。

あいつの考えてることなんざ元相棒の俺でも分からねェ」


貴女「…な、中原さん、」


中原「中也でいい」


貴女「中也さん…

兄に会うことって…」



中原「無理だ。どこで何してるかも分からねェ。」




貴女「………」





頭のいい兄のことだ



きっとこれにも理由があるんだろう…



家族を犠牲にしてでも



抜けなければならない理由があったのだろう…





父と母と平和を失った私は



涙を堪え窓の外の景色を見つめた




貴女「……………兄さん…」

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設定タグ:文スト , 中原中也 , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
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リムル=テンペスト - とても面白いですね 僕もこんなふうに才能あったらなぁ (3月22日 20時) (レス) @page9 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
高杉りた(プロフ) - 狐の鈴さん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!モチベ上がります頑張ります!!! (12月29日 13時) (レス) id: 795a11b87e (このIDを非表示/違反報告)
狐の鈴 - お話がとても面白いです!!これからも体調に気を付けて更新頑張って下さい! (12月29日 2時) (レス) id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高杉りた | 作成日時:2023年12月27日 18時

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