【カゲプロ】大丈夫、救うよ。【カノ】

夜咄...11 ページ12

「これはまた…」

とても混んでらっしゃる…

観覧車の前に並んでいる長蛇の列を見て呆れる。
観覧車ってそんなに楽しい物だったっけ？
そしてこれまたカップル達が多かった。

「はは！いいじゃないすか！
その分長く居れるっすよ。」

そう言って笑ったセトさんに同調する。
「セトさんはいつも笑ってますね。」
まぁいつもっていうほど一緒に居てないけど。
「そうっすか？
カノ程じゃないっすよ？」

いや、あの人のとセトさんのはちょっと違うから。

「セトさんの笑顔、見ていて気持ちがいいです。」
「嬉しいっす。あ、カノは？」
「カノのは、なんていうか…嘘くさいですね。…少し。」
「あー…そうっすね！」
「………；」

言っていいのか…。

それから今日の事や他愛もない事を話していると徐々に列は進んでいった。

「次の方どうぞー」
「俺らっすね！」
セトさんは先に乗って手を差し出す。
「ちょっと段差大きいんで掴まってくださいっす」
爽やかに笑うセトさんに女の子の歓声が上がる。
「あっ、はい…！」

わぁ…かっこいいっ！

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