機械の少女 ページ12
しばらくして会話のネタも尽きたので、家を探索することにした。
子供部屋はさっき見たので、その部屋を飛ばして他の部屋をみて回っていく。
一階はリビングとキッチン、子供部屋に風呂やトイレ、夫婦の寝室、それに本がたくさんある部屋。
本を読みたいが、一度読み始めてしまうと止まらなくなってしまうので本を読むのは後にして、二階へと向かう。
二階には二つ部屋があった。片方は物置部屋になっており、たくさんの物がごちゃごちゃと置いてあった。
かなり埃っぽく、昨日のことを思い出し気分が悪くなってきたので早々に部屋を出た。
もう一つの部屋の方に行く。
ドアを開けて入ると、普通の家にはないような空間だった。白い床に白い壁。散乱した何かの機械部品や実験器具。まるでどこかの研究室のような雰囲気だ。
そのなかでも一際目を引くのは、部屋の中央の台に寝ている少女だ。
まだ家族がいたのか、それとも実験台？
整った顔立ちで綺麗な白い髪をし、可愛らしい服を着た１５歳くらいの少女は、静かに台の上で寝ていた。
近くまで来て、少女に手を触れてその正体に気づく。
固く、冷たくて重い。
機械だ。生きている人間のような機械。こんなに近づいても触らなければ分からないくらいの、完成度。
「すげぇ…………」
そうか。思い出した。
どこかで見たが思い出せなかったあの父親は、人工知能やロボット開発の第一人者として、雑誌で紹介されていたのだ。
人と変わらないレベルの心をもったロボットを作るのが夢だ。なんて、雑誌のインタビューに答えていた。
だから、これはあの父親が作ったものだろう。
でもどうしてこんな普通の家で作っていたのだろうか。普通なら機材なんかが充実している研究所でやるはずだ。
もしかして失敗作？
近くに置いてあったレポートや、資料、研究日誌を読む限り失敗作というわけではなさそうだった。
だったらなおさら何故こんなところに？
「……なんで、お前はここに居るんだ？」
しばらく動かない少女を見ているうちに、どうしても起動してみたくなった。
この手の研究は自分の得意分野ではないが、動いているところを見たいという好奇心が強かった。
人間と変わらない動きをしてくれるんだろうか、それとも機械らしい無機質な動き？
どっちでもいい。
そうして、少女を起動させる方法が書かれた紙をを探した。
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慈雨 - この壊れっぷりがたまらないです！本当に大好きです！頑張って下さい！ (2018年8月1日 21時) (
レス) id: 15d4cc16a2 (このIDを非表示/違反報告)
ネギトロ@38(プロフ) - コメント失礼します。とても引き込まれ、次へ次へと読み進めてしまいました。更新、頑張ってください (2018年6月3日 9時) (レス) id: 367ddc4bce (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - ピペットくんのぶっ飛び具合、たまりませんヾ(´∇｀)ﾉ それに、駒込ピペットから名付けるなんて羨ましいほどのセンスの高さ！素敵です！これからの展開も、楽しみしています！ (2018年5月25日 3時) (レス) id: 4785678acf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衛生兵079 | 作成日時：2018年5月13日 20時
