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烈火 7 ページ33

今の僅かな間に逃げたのだろうか。

 レフトが瞬間移動のような能力を持っていなければまだ近くにいるはず。

 それに、頭がランタンで灯りが灯っている状態ならここからでも見つけられると思う。

 しかし上から狭いコンテナの通路を見回しても、さっきまでいた通路以外は真っ暗で人影すら見えない。

「見つけられたか?」

 未だ炎上する通路から自分の影で体を持ち上げて、俺のいる場所まで移動してきたモノクロが言う。

「分からない。瞬間移動とかしたのか……、頭の灯りを隠しているのかもしれない」

「アイツは瞬間移動なんか出来やしないさ。ほら、もう見つけた」

「え? どこ?」

 モノクロの視線の先を見るがただコンテナが積まれているだけで何も見えない。

「一体どこに」

 そう言いかけて気が付く。足元にモノクロの影が広がっている。

「あー、そういうことね……」

「あぁ、そういうことだ。あとでアイツの居場所を教えてやるよ」

「教えてくれるんだ」

 どうせ命は守ってやるから、自力で探しだして殺せって言われるもんだと思っていた。

 実際言われたら言われたで、困るけど。

「予定とは違うが初めて悪魔と戦うからな、お前みたいなのはちゃんと知識がないと、悪魔と戦い、殺して魂を奪うのは難しい。そのための知識を今回のやつを使って教えてやる」

 確かに、あの少女は人間だったが、レフトは人間ではない悪魔だ、炎を操る恐ろしい相手だ。

 自分一人ではどうしようもない、モノクロがいなかったら今頃黒焦げになっていた。

「全部お前に考えさせて、危なくなったら俺が守って、じゃあ駄目だ。アレは何も出来ない人間とは違う、人間と同じようには殺せない。だからいつも以上に教えてやる。手助けしてやる。チュートリアルってやつだな」

 そう言ってモノクロはおもむろに自分の上着を脱ぎだした。

 暑いのかな? いや、そういうわけじゃなさそうだ。

「それで、だ。今回だけお前にいいもの貸してやろう」

 モノクロはニヤリと笑うと脱いだばかりの上着を俺に突き出した。

「お前にはちと小さいかもしれないが、こいつを着ろ」

「は? なんで急に……」

「死にたくないなら着ろ」

 そう言われて仕方なく受け取る。

 脱いだばかりなのと、炎の中に立っていたからなのか生温かい。

「早く」

 モノクロが急かす。

 なんだかちょっと抵抗があるがその上着を羽織った。

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- ネタ帳からきました。待ってやっぱりモノクロ好っきぃ!!! (2021年12月25日 21時) (レス) id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
ふな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい! (2021年7月24日 20時) (レス) id: eed263cb5f (このIDを非表示/違反報告)
Cry cry - 続きが楽しみです。がんばりんごー! (2021年6月22日 16時) (レス) id: 72089608d6 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - ワーッ!(?)どうも!はじめまして!読ませて頂きましたが、すんごく面白いです!頑張って下さい!応援してます! (2021年6月18日 21時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
まきぴろん(プロフ) - 遅れてごめんなさい(汗)完成しました!!ありがとうございました。 (2021年1月4日 12時) (レス) id: 24af0dff4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:衛生兵079 | 作成日時:2020年11月2日 14時

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