MJ～remix～part 2【潤くんハピバ短編集】 (ページ34)

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「嫌なことあったの？」

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初対面だし、言葉を交わすのも当然初めてで

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A「良いことがあったように見える？」

「全然」

A「そういうことよ」

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既にお互い口調はくだけていて

不思議な雰囲気の男性だと、思った。

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「明日は良いことあるよ」

A「根拠は」

「俺の勘」

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くいっと……手元のグラスを一気にあおって

彼は席を立った。

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「だから悪い男のために泣くのは、今日だけにしとけ？」

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黒い髪、黒い瞳

下ろしてる前髪はダイヤモンドみたいな右目を隠してしまいそう

奥の奥まで吸い寄せられそうな輝きに魅せられていたら

彼はゆっくり、無駄のない洗練された所作でこの場から去っていく。

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夢見心地、残された私は彼からもらったお酒を飲み干して

「お勘定は先程の方から頂いてます」とバーテンダー。

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不思議な人

優しい、人

甘い口説き文句だけを残して、あっさり魔法のようにいなくなってしまった

なんだか、ちょっぴり、ワクワクする人

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A「あの人、よくここに来るの？」

「常連ですよ」

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バーテンダーは何を考えてるのか分からないポーカーフェイス

そっか……って呟いた私が、明日取る行動はもう決まっていた。

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