過保護一番隊 ページ37
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「そんな長ェ丈やめろィ、陰キャラ極めてんのかよ。ここは一発激ミニにしろィ」
「いやいや隊長!Aちゃんはお淑やかさが売りなんですよ!?こんなビッチみたいな格好あり得ませんよ!!」
第?回一番隊会議、今日の議題はいつもと大分違っていた。私は皆に囲まれて色とりどりの着物をあてられている。ウキウキ状態の皆とは裏腹に私は「普通に会議しましょうよ」とこぼした。
「こんなこと皆さんにはどうでも良いでしょう。これは私の問題ですし」
「どうでも良くねェ、バレンタインは告白出来なかったチキンAの勝負日じゃねーか。今日こそ勝負決めて貰わねーと兄貴分としちゃあ居た堪れねーよ」
「そうだよAちゃん!何てったって今日はホワイトデーなんだからね!!」
そう言いながら詰め寄る隊長&山崎さん。そうである、あのバレンタインから一ヶ月、今日はバレンタインと対なる日、ホワイトデーなのであった。
毎日の流れで今日がホワイトデーだろうが何だろうが銀さんとは会うだろう。昨日の手紙にもそれとなく明日はホワイトデーですね〜と話は出してみたのだ。銀さんがそこを拾ってくれるかは怪しいのだが。
「いやでも変に気合入れて何にも出来ませんでした〜って言うのも…」
「怖気付くな、先制攻撃しろィ」
「いや私は銀さんと戦いに行く訳じゃないんですけど」
「恋愛と戦争は紙一重でィ」
「そんなバカな」
恋は戦争じゃありません、と私。もしかしたらイマドキ世代の人には通じないかも知れませんけれど。隊長曰く「旦那相手なら殺すぐれェの勢いで行って来い」との事、銀さんは化け物ですか。
「って…!!こんなこと話してる場合じゃないです!もう正午過ぎてるじゃないですか!!」
私は慌てて鞄を手にする。皆が「服はどうするんだ!」と各々イチオシを押し付けようとするが「隊服で十分です!!」と私は皆を押し退けた。皆からのお返しは気持ちだけでお腹いっぱいである。
「それでは行ってきます!!」
「頑張ってねーーーー!!!」
「今日こそ決めてくるんだよ!!!」
「Aちゃんはやれば出来る子だよ!!!」
私は顔を赤くして振り返ると「恥ずかしいから止めて下さい!!!」と皆に向かって叫んで逃げるように屯所から走り出した。
「上手くいきますね、きっと」
「だろーねィ」
皆が皆、顔を見合わせて笑い合う。見送る背中はどこか嬉しそうであった。
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月ヶ瀬ましろ(プロフ) - ダイスケさん» ありがとうございます!全力をかけて完結を目指したいと思いますね!! (2017年2月11日 19時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
ダイスケ(プロフ) - 月ヶ瀬ましろさん» これからも頑張ってください!!( ´ ▽ ` )ノ (2017年2月11日 18時) (レス) id: e508cab75b (このIDを非表示/違反報告)
月ヶ瀬ましろ(プロフ) - ダイスケさん» コメントありがとうございます!わわ…お気に入りまで!お褒めに預かり光栄な限りです(´∀`*) (2017年2月11日 18時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
ダイスケ(プロフ) - すごく面白いです!お気に入り登録しました! (2017年2月11日 15時) (レス) id: e508cab75b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月ヶ瀬ましろ | 作者ホームページ:http://twitter.com/hearty__smile
作成日時:2017年2月8日 21時