拝啓××様 3【銀魂】 (ページ30)

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消えた建前ページ30

それのどこら辺が私に関するクイズなのだろうか、さすがに銀さんもキレるだろう。私は隊長の陰からそっと銀さんを窺った。

「…じゅ、じゅうよん？」

(真剣に答えてるゥゥゥゥゥ！！すっごい真剣に考えて割と現実的な数字出してるゥゥゥゥゥ！！！！！)

銀さんはとても真剣な顔で「合ってる？」と。いや、銀さん…合ってる合ってないじゃないんですよ。それよりもっと大事な事に気付いて下さい、どこも私掠ってないんです、このクイズに。

しかし、そこで私はある事に気付いた。
さっき隊長は『私に関するクイズ』と言っていた。でも、今出た問題に私は掠っていない。流石の隊長だってそんな事は分かりきっているはずだ。

それなら、何で？
理由は歴然としている。これは…銀さんを試しているのだ。ここで敢えて関係のないクイズを出す事によって銀さんの中での私の重さを測っているのだ。

(隊長…！)

私はガバッと歓喜の気持ちで隊長の顔を見た。目が合うと隊長「全く世話の焼ける部下でィ」と声に出さず表情で語った。隊長…！疑ってごめんなさい！！！

「旦那…」

隊長は銀さんの顔を見ると神妙な顔付きとなった。そりゃあそうだ、あの馬鹿げた質問に真面目くさった回答をしてしまったのだ。あそこで「ふざけてんじゃねーよ」とか言えば隊長も納得したのかも知れない。

「惜しかったですねィ、正解は１７個でさァ」

(隊長ォォォォォ！！！)

私はまたも顔を覆った。いや、何となく予想してました。いや、気付いてました。やっぱり隊長って馬鹿だったんですね、部下となって1年経ってやっと認める事が出来ました。貴方絶対馬鹿ですよ。

「マジか、いい線いってたなオイ」
「そうですねィ、これなら次の問題は正解かも知れやせん」

(いやもう良いですって！！やる必要ないでしょうこの茶番！！！！)

「じゃあ、第2問」

(まだやるんですかァァァァァ！！？？)

本当は口に出して文句を言いたかった。でも状況が状況だけに中々言えない、あとめちゃくちゃ馬鹿臭いし。それに、ずっと蚊帳の外で精神的ダメージもあるのだ。

「2問目は土方さんについての質問でさァ」
「マジかヤル気でねェ」

(2問目にして私の質問だという建前すら消えましたよ…)

私は内心冷ややかな気持ちで隊長の肩の上から二人のやり取りを見守るのであった。一体全体私のバレンタインはどうなるのでしょうか。