虎の娘《２》 (ページ2)

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色んなグループに加入することに慣れ始めていた時のひとつが当時のTravis Japanの弟組だった。

もう私も向こうも数日だけの加入だと思っていたから挨拶も軽くてレッスンでもほぼ会話は無かった。

唯一、仮にも指導係だった宮近だけはたまに確認に来てくれた。

宮近「大丈夫？できてる？」

A 「大丈夫だと思います、ありがとうございます」

それでも本当に今の宮近と同じなのかと思うぐらいあっさりしていて必要最低限の会話しか無かった。

実際Travis Japanの弟組と活動したのも一ヶ月ほどでまたすぐに色々なグループを転々とした。

そして2017年の初めにまたTravis Japanに加入して、そこからTravis Japan以外の活動が少しずつ減っていった。

何となくここが自分の最終的な場所になるのかもしれないというのは察していたけど、ちゃんと言われたわけでもなかったし向こうからの関わりたくないオーラが凄くて何も出来なかった。

ただ本当に困った時は弟組だったメンバーがたまに助けてくれた。

そして本当に活動がTravis Japanだけになって、でも全く距離は縮まっていなかったある日松松の加入の話があがった。

中村「松松ならバランスもいいと思うんだけどどう思う？」

七五三掛「てかその前に鈴木ちゃんは加入で決定なの？」

宮近「今はとりあえず松松のこと考えよ」

もしこの時閑也が気付いて声を掛けて話を聞いてくれていなかったら耐えられなかったんじゃないかというぐらい空気は重くて、私に発言権なんか無かった。

加入とは言われてないけど別のグループの話も出ていない。

私はどこにいるのが正解なのか分からなくてもういっそ辞めようかと本気で思っていた。

そしてその年の11月、松松が加入した。

私の時とは別人のようにみんな大歓迎で普通にしんどかった。

宮近「なんか長い付き合いになりそうだからもうAちゃんも俺のことちゃかで良いよ」

A 「いや、でも指導係なので…」

宮近「え〜でも俺がやだ(笑)」

A 「…じゃあ宮近で」

宮近「その方が難しくない？(笑)じゃあ俺も呼び捨てにするね」

松松が加入してからも別のグループの話は全く出なくて察したみんなが少しずつメンバーっぽく接してくれるようになった。