１６話 ページ17
「…なに？1人暮らし？」
「まーね」
結局、このままって答えた。
死ぬよりマシだし。
しかもなぜか屋根の上を歩いて家まで送ってくれた。
てか家の場所なんで分かったんだこいつ。
「……」
「…なんで下見てんの？」
「…あいついたら面倒だし」
あいつ。
多分、さっき会った男の人だ。
少し笑った顔が見れたからって浮かれてた気分が一気に冷める。
「…あのさ」
「……はぁ」
「……」
「…いいよ、聞いても」
「……！」
嬉しかった。
まだ、何も聞いてないけど。
すごく、嬉しかった。
少しは、心を開いてくれているのだろうか。
「じゃあ…」
「でもさ、その前に、家入るべきだと思う」
「…そうだね。…どうやって下りるつもりでいるわけ？」
「ちゃんと掴まってろ」
「は？」
まさか、なんて思うスキもなく、彼女は軽々と飛び降りて地に足をつけた。
「……」
「まーたあほ面しやがって。その顔、私好きだわ」
完全に嫌味だ。
嫌味なんだけど、悪い気分にはならなかった。
というか、頭に入ってこなかった。
「鍵出せ」
「…ん……ポケット」
柊は、意外に丁寧に下ろしてくれた。
やっぱり、フラついた。
それどころじゃなかったからあんまり気にならなかったけど、めちゃめちゃ暑い。
「危ねーよ。ちゃんと立て」
「……！…ごめん」
「謝るくらいだったらお礼言ってほしいね」
腕を引っ張って助けてくれた。
瞬発力ってやつ、ここでも役に立つのか。
なんてこと考えながら家の鍵を開ける。
「…入りなよ」
「や、荷物持ってこなきゃ」
「…あーそうだったね。でも、ちょっとくらい休みなよ。お茶くらいいれる」
「…お茶、苦手だからいい」
「ふーん。早く入りなよ」
このまま、荷物を取りに戻らせるのはなんか腑に落ちない。
あんなに俺を抱えたまま、走って、疲れないわけがない。
「…分かった」
「…なんだ、素直じゃん」
「別に」
どうってことない会話だった。
けど、なんか微笑ましくて頬が緩む。
そんな俺を、柊は静かに睨みつけた。
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ハム公(プロフ) - もりちあのめがねさん» ｱｱｱありがとうございまｧｧｧｧｯｽ!!!!今のとこあんま喰種要素出せてなくてすみません…笑 更新遅くなると思いますが、最後までみとどけていただければ嬉しいです…！ (2017年11月7日 18時) (
レス) id: 9d4c60e419 (このIDを非表示/違反報告)
もりちあのめがね - 最初、あんスタと東京種喰って最高やんけと思って読んだら最高でした。神です!!!セナも大好きだし!!!更新楽しみにしていまｱｱｱｱｱｯｽ!!!!!!!! (2017年11月6日 16時) (レス) id: e231ea7ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年9月17日 17時
