ずっと、愛してる。【うらたぬき】

･ ページ9

なんやかんやで着いて、徒歩3分で動物園に着いた。





言うまでもない、人いない。ひとりもってわけではなさそうだねど寒いから動物たち中に入っている。多分地下に行かないと、シロクマとかならいそう、アザラシとか……虚しすぎるだろ。






『さっ寒いね』






『だから、来る季節間違えてんだよ橘。』






ほんと､アホなんだから橘。






『寒いんなら…』






俺は思いつきの行動で自分のマフラーを橘の首にグルグル巻いた。お嬢が風邪引いちゃなんかやだからな。令嬢らしく大人しかったらいいのにこう、お嬢は活発だし。世話がやけるというか……。






『ありがとう…い、行こう』






『なんでお前顔赤いんだよ。やっぱまだ寒いか？』






顔覗こうとしたらぶたれた。力強いんだよ、このくそゴリラが！






『あーもう､急に顔除くのとか辞めてよね！汚らわしい』






『お前が寒そうにしてるからだろ。』






『だから、ちょっと髪乱れてるから気にしないでよ！』






『あーそう、お好きにどうぞ』






うっ浦田くんがあの、ツンデレ浦田くんがわっ私に……マフラーをおぉぉおおおおおお!!






今の橘の状況は､急なイケメンな対応をしてきた浦田に対して嬉しさと恥ずかしさがMAXの状態でどうも浦田の顔がマジマジといつもと違うように見えていて、顔が見れない状態なのである。よって両者､照れ隠しなのである。






『ほんとっなんでも不意打ちなんだから･･･』






『あ？ 今なんて言った？』






嬉しかったり、恥ずかしかったり、自分の病気のことなんて彼が一緒にいてくれるだけで忘れさせてくれる。






『なんでもない!』







私は彼に向かって笑顔で答えた。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している


←1/28 動 物 園

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す