ずっと、愛してる。【うらたぬき】

何も変わらない ページ3

1月のある日、病院である病名が告げられた。





まだ、今の医療では治療は出来ないと付け加えられた。





頭が真っ暗だった。この先どうしたらいいのだと思った。まだ、恋も勉強も青春も卒業もしてない。友達を残して私は、死んでしまうのか。





焦りに焦る私に母親は崩れ落ちた。泣きたいのに涙が出ない。悲しいのにこんなにも落ち着かないのになんで私は、いつもこのような状態になると涙の1粒も頬に伝ってこないのだろうか。





本当は悲しいと辛いと心は思っていないのだろうか。





自分が残り少ないと分かっていた。昔から大人たちは自分に尽くしていた。一人部屋には広すぎる部屋にテレビにベッド。自分が欲しいといえばそれ以上の高級なものを買いに行ってくれたりお節介といえばお節介だが、それが彼等が私をこんな風に産んでしまった償いだと物心つくようになってから気付いてしまった。






他人が私に尽くすのは、私が病弱だから。弱いから。1人にするのも危ないかは身の回りのことはお世話係が殆どやっていた。






それが、私に悲しさを味わせた。





息苦しい........吐き気がする気分。憂鬱だった。とてつもなく。





高校生になってからは送迎の車も使わず歩くようになって、自然に触れたりした。あー私はここにいるそう実感できた。





周りにはお嬢様という昔からの偏見を持つ人はいなかった。隠したから。変に思われたり、媚びを売られたりしたく無かったから。普通の女の子になりたくて自分を変えようとした。






でも、心は変わっても私の体は変わらなかった。

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