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『どうしてあの子たちにあんなこと言ったのよ』
「ん、なにが？」
食卓に並んだ御幸が作ってくれた夕飯を口に運びながら聞けば、目の前の眼鏡男はきょとんとした顔で聞き返してきた。
『だから、で、デートとか…！言ったでしょ、生徒の前で……』
「うん、言ったけど。え、てかなんで顔赤くなってんの？デートって言葉に照れてんの？」
『うるさいな、悪かったですね未だに慣れなくて…！』
「何それ可愛い」
むかつく…！
思わず箸を握る手に力がこもってしまった。
「別に今更隠すことなくねぇ？」
『隠す隠さないの問題じゃなくて、』
「しかもウチ恋愛禁止とかじゃねーしさ？」
『う…、それはそうなんだけど、』
「俺は嬉しいぜ。Aの彼氏ですって胸張って言えるの」
御幸はふわりと優しい笑顔をうかべた。
いや別に胸張らなくてもいいけど。
「でもAが嫌ならあんま言わないでおく」
『嫌なわけじゃないけど、』
「じゃあなに？」
『……恥ずかしい、から』
「はっはっ、やっぱ可愛い」
そんな話をしているうちにご飯を食べ終わったのか、食器をまとめてキッチンに運ぶ御幸。
私もあと1口残っていたお味噌汁を口に運んだ。
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『もう半年経つんだね、付き合いはじめて』
「早ぇよなー」
『ほんとに』
ソファに並んで座ってテレビを見ながら、ふと呟いた。
あの時は桜が舞っていたのに、今は木々が色付いている。
時間が経つのは本当に早い。
『…御幸、いっぱい待たせちゃってごめんね』
「なんだよ急に」
『だって大学の頃から私のこと好きで、』
「あーー！ちょっと待て！なんで知ってんだよ！？」
『……ナベちゃんに聞いた』
「ナベのバカ…！」
恥ずかしがって両手で顔を覆う御幸。
珍しいその姿に思わずにやけてしまった。
『でも、ずっと好きでいてくれてありがとう』
「…いっぱい待ったご褒美、くれる？」
『できる範囲で』
ふふ、と笑えば御幸も少し笑って、私の頬を大きな手で包む。
そして御幸の唇が私のにゆっくりくっついた。
暫くそれを繰り返したら、彼はどこからともなくブランドのロゴが入った箱を出してきた。
中に入っていたのは革のキーケースで、キーケースの中には既に鍵が付いていた。
「これからは一緒に暮らそう」
『…………、うん…っ、』
涙で滲む視界の中で、御幸が優しい顔で笑っているのが見える。
今度は私の方から、御幸に口付けをした。
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きし(プロフ) - ゆきふくさん» コメントありがとうございます！これから完結に向かっていきますので、楽しみにしていただけると嬉しいです！！ (2020年11月8日 17時) (
レス) id: 8439352eb0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきふく - 以前から読ませていただいていました！夢主さんがどうなるのか、これから楽しみです！そして御幸がカッコいいです！笑 (2020年8月17日 21時) (レス) id: c4659953c6 (このIDを非表示/違反報告)
きし(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます！亀更新ですが引き続き楽しみにしていただけると嬉しいです…！！ (2018年1月24日 23時) (レス) id: 94c737648e (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 次の展開が気になりますね！2人の関係がどうなるのか楽しみにしています☆ (2018年1月24日 23時) (レス) id: 590107ddb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きし | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=ddc3c3fa1c794ae02c8618bfa4b71699...
作成日時：2017年10月23日 23時
