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まるで狙ったかの様なタイミングでなるインターホンに、体が強張った。
そんな私を見て御幸が「俺が出ようか？」と言ったけど、首を振って止める。
時刻は夜9時を過ぎていた。
恐る恐る画面を見に行くと、扉の前には誰もいない。
玄関まで行って扉を開ければ、一瞬でドアノブを握っていた手を引っ張られ廊下に引きずり出された。
なにが起こったのかを理解する前に口を手で塞がれ、まともに言葉を話せなくなる。
『ん"ん〜…っ！』
「会いにきましたよ、深雪先生…」
『…っ！』
耳元でそうささやく声に怖気が走る。
けれど頭の中は意外にも冷静だった。
ちらっと視界に入った相手の服装はうちの制服そのもので。
それに今、私のことを先生って呼んだ。
『(御幸の言った通り、犯人は生徒)』
どうにかして、御幸に伝えなきゃ。
でも声も出さなければ、扉に手もギリギリ届かない。
足しかない。
私は出せる限りの力を出して自室の扉を思いっきり蹴った。
「扉を蹴るなんて…そんなことしちゃダメじゃないですか」
ふーっ、ふーっと息が切れる私の頭上からは、楽しそうな声が聞こえてくる。
しかし、部屋の中から「雪ちゃん！？」と御幸の声が聞こえてきたことによって声色が途端に変わった。
「また、あんな奴と一緒に……今度こそ絶対貴方を手に入れますから」
その言葉と共に拘束の手がなくなって、私はその場にへたり込んだ。
「雪ちゃん！？大丈夫か！」
『みゆっ…、は、んにんが…っ』
「やっぱり、犯人が来たんだな……だから俺が出るって言ったのに」
御幸は座り込む私の背中をさすりながらため息まじりに言う。
私は犯人がうちの制服を着ていたこと、私のことを先生と呼んだことを伝えた。
それを聞いた御幸は「そうか…」と険しい顔をする。
『せっかく犯人が来たのに手がかり見つけられなかった、ごめん…』
「何言ってんだよバカ。今のでも充分な手がかりだっつの」
すると急に私の膝裏と背中に腕を回すとひょいっと持ち上げた。
『な、ななっ、なにして……っ！』
「何って部屋もどんだよ」
『だからって、なんでこんな…！』
「どーせ腰抜けて立てねぇんだろ？」
『〜〜……！』
お姫様抱っこされているというこの状況が恥ずかしくて、かーっと顔が熱くなる。
そんな私を見て御幸は大層嬉しそうだ。
「はっはっは顔赤くしちゃって〜、かぁわいいなぁ雪ちゃん♡」
『………あとで殴る』
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きし(プロフ) - ゆきふくさん» コメントありがとうございます！これから完結に向かっていきますので、楽しみにしていただけると嬉しいです！！ (2020年11月8日 17時) (
レス) id: 8439352eb0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきふく - 以前から読ませていただいていました！夢主さんがどうなるのか、これから楽しみです！そして御幸がカッコいいです！笑 (2020年8月17日 21時) (レス) id: c4659953c6 (このIDを非表示/違反報告)
きし(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます！亀更新ですが引き続き楽しみにしていただけると嬉しいです…！！ (2018年1月24日 23時) (レス) id: 94c737648e (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 次の展開が気になりますね！2人の関係がどうなるのか楽しみにしています☆ (2018年1月24日 23時) (レス) id: 590107ddb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きし | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=ddc3c3fa1c794ae02c8618bfa4b71699...
作成日時：2017年10月23日 23時
