【文豪ストレイドッグス】マフィアの私が学生にされた件について２【暗殺教室】

第78話 ページ37

Aside



姐さんの部屋に連れ込まれ、ほぼ無理矢理椅子に座らされる。

私が状況を理解していない中、当の本人の姐さんは、呑気にお茶を淹れていた。


「A、温かい茶で良いか？」

「あ、はい…」


美しい着物が、せわしなく動いている。

こうして見ると、姐さんが母親のように見えてくるなあ。

…お母さんに、会いたいな。


「…A」

「はっ、はい！」

「…そんな驚かんでも」

「スミマセン…」


コロコロと鈴のように笑う。

話してみると、母親とは全く違うのに。

どうして似て見えるのかな。


「のう、A。学校で何かあったのかえ？」

「……」

「無理に話す必要は無いが＿」

「＿男の子に、告白されたんです」


湯呑みを手で包み、冷たい手を温める。


「そうか…」

「私、こんなの初めてで…振り払って来ちゃった」

「…仕方が無いじゃろう」


「…うん」


温かい。

言葉が自然に零れてゆく。

心がすうっと軽くなるような気がした。


「姐さん…ありがとう」

「また何時でも相談に来い」

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