第98話「流石リサリサかっこいい」 ページ48
「赤石を賭ける!」
リサリサのこの言葉に､私以外の者が驚きの声を上げた｡
「げっ!?」
「何ィ!?」
「ッ!?」
「ふむふむ､…流石リサリサ先生」
「どっちみち､勝者が赤石と未来を手にするのだわ…これでスッキリするわ｡赤石を手にするのが貴方達か私達か…生き残るのは柱の闇の一族か!私達､人間か!」
流石､ジョセフの母だ｡駆け引きが本当にうまい｡
「それに…ユメがまず､エシディシと決闘を行っている｡その事を踏まえたうえでも､この提案は妥当だと思うわ」
この台詞には私も驚いた｡
おそらく､私とエシディシの一体一の戦いという事実を決闘の決定打として利用しているのだ｡
流石､ジョセフの母親｡念には念を入れている｡
「フッ…女…いい度胸だ｡いいだろう､赤石の為に受けてやる!だが､自惚れるな…!貴様らに…明日はない…!」
「決闘にはソレに相応しい､時と場所が必要だ…ワムウ､希望を言え」
「今夜は満月…時はそれ｡場所は…ココから南東へ15kmのピッツベルリナ山山麓､骸骨の踵石と呼ばれる古代のサークルストーン｡多くの戦士達が栄光と死の運命を分け合ったところだ」
「サークルストーン…!?」
「うぉい!勝手に決めんなよ!てめえらに有利な条件を!」
「ワムウ､中々面白い選択だ…そして､ところで赤石だ!ジョジョ!貴様が今夜､真夜中の十二時､赤石をサークルストーンまで持って来い!……時限装置とやらを外してな｡女と小娘は人質としてココヘ残る!」
そう言うと､カーズは光の輝きと共に姿を消し､ワムウも風を纏って姿を消した｡
「リサリサ…ユメ」
ジョセフが私達を心配そうに見つめる｡
「私達がこのまま逃げないようにする､当然の要求…ジョジョ､赤石を取ってくるのよ｡私もユメも心配ないわ」
「リサリサ先生の言う通り｡だから行って」
「ああ､必ず決闘場へ行くぜ…信用してくれ」
「分かってるわ」
「勿論!」
満月の下､サークルストーンにエイジャの赤石を持ったジョセフがやって来た｡
ジョセフが赤石にマッチの火を近付けると､高エネルギーの光が赤石から放たれた｡それは､その赤石が間違いなく本物であるという証拠だった｡
「よォし､本物だ｡我々も約束を守ろう…一対一の決闘を行ってやる!」
私とリサリサ､そしてジョセフが相互に近づき､ジョセフがリサリサに赤石を手渡す｡
それと同時にアノ写真が入った本型の入れ物も手渡した｡
第99話「驚くのはわかるけど」→←第97話「賭けをしようか」
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作者名：夢書き | 作成日時：2018年8月18日 8時
