第79話「疑惑は確信へ」 ページ29
「はあああ〜あの二人ヤバイ〜もう将来が楽しみすぎる〜」
私はふわふわしたテンションで軽くスキップ調で廊下を歩いていた｡
ジョセフとスージーのいちゃつきを生で見れて､エシディシ戦の疲労なんてものは吹っ飛んでしまった｡
ちなみにジョセフとは一旦別れ､30分後にリサリサの部屋で合流という事に｡
私はふと､ふわふわテンションのまま何気なく､窓の外を見た｡
「……スー…ジー?」
スージーが船着場で郵便の船に何かを頼んでいるのが見える｡
気付いた時には､本能的にリサリサの部屋へと駆け出していた｡
「ジョジョ…どうしたの」
「いや…それが…変なんだよ…スージーがこの部屋に…ってハッ!」
私は､リサリサの部屋の鍵穴をしゃがんで覗き込むジョセフに声を掛けた｡
「ち…違うんだよ…あのな…コレは…その」
ジョセフが私を見て慌てふためく｡
「そうじゃなくて､何が変なの?ていうかスージーがこの部屋に居るってどういう事?だって…さっき､私は彼女が船着場に居るのを見たんだよ…彼女は一般人｡そんな彼女が…彼女が…こんな短時間で……そんな…」
私は自分の声が震えるのが分かった｡
私の様子を不審がったジョセフが､立ち上がった時､動きが止まった｡
「お､おい､落ち着けよ…ん?何だこのドアノブ…」
ジョセフが立ち上がる時に掴んだドアノブには何かの粘液がこびりついていた｡
疑惑が確信に変わった｡
ジョセフにそのまま鍵穴を覗いているよう頼んだ直後､驚きの声が上がる｡
「こっコレはァッ!」
「ジョジョ!何があったの!」
「いいから!入るぜ!お前は俺の後に入れ!油断するなよ!」
「エシディシッ!」
「リサリサ先生ッ!スージーQッ!」
入ってみると､そこには確かにリサリサとスージーが居た｡しかし､ひと目でスージーの様子がおかしいのは分かった｡
「なんという執念…!」
「……ッ!私の…せいで!」
その時､後ろからシーザーが入って来た｡
「ジョジョ!ユメ!」
「おうシーザー､やっと来たのかぁ」
シーザーは私達の姿を見てホッとした様な顔をした後｡わざとらしい咳払いをし､私には君が無事で良かったとデレ､ジョセフには悪運の強い奴だとツンをかました｡
ツンデレシーザーである｡
そして､シーザーが気を取り直して部屋に入った瞬間､彼の中に誤解が生まれた｡
まぁ､アレだ｡リサリサは入浴中だったわけで格好が｡
「ジョジョ!貴様､先生に何をしたァ!」
「慌てるな､バーカ｡そっちじゃあねぇぜ…スージーQを見なよ」
第80話「どうやって声重ねてるの」→←第78話「将来が楽しみすぎる」
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作者名：夢書き | 作成日時：2018年8月18日 8時
